みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は釧路駅から根室駅までを結ぶ根室本線の末端区間 花咲線を走る優等列車 快速「はなさき号」に乗車し日本の一番東、根室駅までの乗車記をお届けします。
花咲線とは
滝川駅から釧路駅を経て根室までを結ぶ根室本線の一部で、釧路駅から根室駅までの区間 135.4㎞の愛称になります。
昔は函館・札幌からの直通列車や夜行列車が設定されていましたが、現在は釧路~根室間を快速「はなさき号」が1往復、下りのみの快速「ノサップ号」1本、普通列車4.5往復と合わせて計6往復、釧路~厚岸間の区間列車が2往復運行されるローカル線区間です。
快速「はなさき号」
快速「はなさき号」は花咲線を走る優等列車の一つで、釧路駅~根室駅間に1往復設定されています。
快速「はなさき号」の停車駅・時刻はこちら(2023年)
停車駅 | 下り(根室行き) | 上り(釧路行き) |
---|---|---|
釧路 | 5:35 | 13:19 |
東釧路 | 5:40 | レ |
厚岸 | 6:23 | 12:37 |
茶内 | 6:49 | 12:18 |
浜中 | 6:57 | 12:06 |
厚床 | 7:13 | 11:51 |
別当賀 | 7:28 | 11:35 |
落石 | 7:39 | 11:24 |
昆布盛 | 7:44 | 11:19 |
西和田 | 7:50 | 11:14 |
東根室 | 7:59 | 11:06 |
根室 | 8:02 | 11:03 |
普通列車と比べて釧路駅~厚岸駅間の本数の多い区間では武佐・別保・上尾幌・尾幌・門静と通過駅が多くありますが、本数の少なくなる厚岸駅~根室駅間での通過駅は姉別駅のみになります。
快速「はなさき号」乗車記
出発は早朝の釧路駅から
釧路駅5:35発の快速「はなさき号」に乗車し根室駅へと向かいます。この列車が釧路駅を出発する1番列車です。
朝日に照らされる中、釧路駅3番線で出発の時を待ちます。
使用車両はキハ54形500番台1両編成です。
車内は固定式のクロスシートとロングシートからなるセミクロスシートです。
クロスシートは元キハ183系の簡易リクライニングシートを移設し車両の真ん中で向かい合うように配置した集団見合い式で設置されています。その結果、車両中央部の座席ではテーブルをはさんで向かい合う形になっています。(海外で見られる形ですね)
元特急用の簡易リクライニングシート座席なので乗り心地が良かったです。
空かないようになっていますがリクライニングシートの肘掛部分にはたばこの灰皿跡が残っています。時代を感じますね!
花咲線でも本数の多い区間
5:35、列車は時刻通り釧路駅を出発。朝日が昇る中一路東に向かって出発。
釧路駅を出てすぐに渡る釧路川橋梁は赤い単線ガーター橋が特徴で、写真撮影スポットとしても有名な場所です。
釧路駅を出発して4分、東釧路駅に到着。
駅舎からホームまで少し距離があるのはかつてこの間に側線があった名残。貨物を扱う大きな駅だったようですが現在は一部宅地化されています。
東釧路駅周辺は釧路市のベッドタウンのようになっており、駅周辺には多くの住宅が立ち並びます。
この東釧路駅まで花咲線と釧網本線の重なる区間となっており、駅を出るとそれぞれの方面に線路が分かれていきます。
東根室駅を出てすぐの陸橋の下で花咲線は直進、釧網本線は進行方向左へカーブしてそれぞれの方面へと向かいます。
東釧路を出ると武佐駅、別保駅を通過。
武佐駅を過ぎると急に住宅が減り、沿線は一面森と草むらが広がる景色へと変わります。原野の中を走る感じ!別保駅~上尾幌駅間は山越え区間で上り勾配などもありますが60km/h程度で走り抜けます。
JR北海道では突然何もないようなところで減速・警笛を鳴らすことがありますが、これはエゾシカなどの野生動物が線路などに侵入しているため。
今回も私が乗った際には何度か警笛と減速するときがあり、森へ逃げていくエゾシカの姿を見ることができました。
門静駅を通過すると右側の車窓には牡蠣で有名な厚岸湾が広がります。線路は海のかなり近くに敷かれているため先ほどまでの森の景色から一変!
6:21、釧路駅を出発して46分で厚岸駅に到着。厚岸駅ではわずかですが人の乗り降りがありました。
厚岸駅は花咲線の拠点駅でもあり中間駅の中で唯一の有人駅です。当駅を始発・終着にする区間列車が2本/日設定されています。
隣のホームには厚岸止まりだった列車が停車していました。この後、厚岸発釧路行きの列車として運行されます。
厚岸といえば牡蠣が有名ですね!一度は「かきめし」の駅弁が食べてみたい!
厚岸駅を出ると牡蠣の養殖で有名な厚岸湾に沿って走ります。
この区間も湾の近くに線路が敷かれているのでとても景色が良かったです。
茶内駅で上下列車の交換!
釧路駅を出発して1時間7分、茶内駅に停車。この駅で根室 5:31発の始発列車と交換のため6分ほど停車します。停車中はドアが解放されていたのでホームに降りることができました。
浜中町はルパンⅢ世の作者「モンキー・パンチ」の出身地ということもあり駅には、ルパン三世のキャラクターの看板がありました。
駅入口にはルパン、ホームには銭形警部の看板があります。
すごい豪華!
釧路行きの列車はキハ54形 500番台(キハ54 507)「流氷物語号」のラッピング車でした。
日本最東端の駅へ
釧路駅を出発して1時間20分、浜中駅に停車。
1面1線の無人駅ですがこの駅でもルパンがお出迎えしてくれます。
浜中駅を出ると車窓は上の写真のような平坦な草原地帯を走ります。
とても日本とは思えない景色の中を約80㎞/hの高速で走ります。短尺レールの継ぎ目の振動が心地良い。
落石駅手前で再び海の近くへ。今回は太平洋の景色になります。
乗車した日は本当に天気が良くて遠くまで見ることができました。
特徴的な名前の昆布盛駅に到着。
1面1線のローカル駅で駅舎はなく、JR北海道などでよくみられる簡素な待合室のみがあるだけの駅でした。
西和田駅~東根室駅間の牧草地では馬を飼育しているようで、柵の中で草を食べたり走ったりしている姿を見ることができました。
釧路駅を出発して2時間22分、日本最東端の駅 東根室駅に到着。
駅には駅舎や待合室はなどはなく1面1線の無人の駅です。
ホームには「日本最東端の駅」と「東経145度35分50秒、北緯43度19分25秒」の碑が立っています。
駅の碑はあっという間に通り過ぎてしまうので、到着前から見る準備をしておきましょう。
終点 根室駅到着
釧路駅を出発して2時間25分、終点の根室駅に到着。列車は折り返し釧路行きの列車としての出発準備を行います。
根室駅のホームにある「日本最東端有人の駅」の看板です。位置としての最東端は東根室駅ですが、有人駅での最東端はこの根室駅になります。
駅から出て根室本線の線路の末端部分まで来てみました。東方面のJR線はこの部分で終点。
ここから先の線路はありません。最果て感漂う感じが素敵!
最後に
今回は根室本線の末端区間、釧路駅~根室駅間の「花咲線」を走る優等列車快速「はなさき号」の乗車記をお届けしました。
釧路駅発の快速「はなさき号」は釧路駅を出発する1番列車で出発時間がとても早く、乗るには釧路での前泊が必要になりますが朝日が昇る中最東端へ向かう列車の旅に出てみてはいかがでしょう。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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