みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は、日本で唯一定期運行されている寝台特急「サンライズ出雲」の、1編成にたった4室しかない2人用個室「サンライズツイン」に乗車してきました。発売と同時に埋まることがほとんどの、なかなか取れない部屋です。
夜の東京駅を出発し、目が覚めると中国山地、そして宍道湖のほとりへ。2人旅でベッドを並べて過ごせるサンライズツインは、寝台特急の旅をいちばん気軽に楽しめる部屋だと感じました。
この記事では、2026年3月のダイヤ改正後の最新時刻・料金、全部屋タイプの特徴、予約方法とあわせて、東京から出雲市までの乗車記をご紹介します。
【サンライズエクスプレスとは】JR唯一の定期寝台特急

サンライズエクスプレスは、現在JR全線で唯一定期運行されている寝台特急です。東京〜出雲市間の「サンライズ出雲」と、東京〜高松間の「サンライズ瀬戸」の2列車が、毎日1往復ずつ運転されています。
東京〜岡山間は2列車が連結した14両編成で走ります。下りは岡山駅で切り離されてそれぞれの目的地へ向かい、上りは岡山駅で連結作業が行われます。
繁忙期にはサンライズ瀬戸が高松から琴平駅まで延長運転されるほか、ゴールデンウィークなどには臨時の「サンライズ出雲91号・92号」が運転されることもあります。
【基本情報】時刻表・料金・予約方法・おすすめの部屋
| 列車名 | 寝台特急「サンライズ出雲」 |
|---|---|
| 運行区間 | 東京〜出雲市(東京〜岡山間はサンライズ瀬戸と併結) |
| 乗車区間 | 東京 21:50発 → 出雲市 9:58着(12時間8分・乗車時) |
| 使用車両 | 285系(7両編成×2) |
| 利用した部屋 | B寝台2人用個室「サンライズツイン」 |
| 利用したきっぷ | 乗車券+特急券・B寝台券(e5489で予約) |
使用車両|285系
使用車両は1998年にデビューした285系電車です。住宅メーカーと共同で設計された車内は木目調の内装で、ほぼ全室が個室になっているのが特徴です。
7両編成で、出雲号・瀬戸号ともに同じ構成になっています。
停車駅・時刻表|サンライズ出雲(東京→出雲市)
2026年3月14日のダイヤ改正で、東京〜浜松間の時刻が繰り上がりました。東京駅の発車は21:50→21:26と24分早くなり、出雲市駅には翌朝10:00に到着します。
| 駅名 | 時刻 |
|---|---|
| 東京 | 21:26発 |
| 横浜 | 21:51着 21:52発 |
| 熱海 | 22:55着 22:57発 |
| 沼津 | 23:15着 23:16発 |
| 富士 | 23:31着 23:32発 |
| 静岡 | 23:57着 23:59発 |
| 浜松 | 0:53着 0:54発 |
| 姫路 | 5:25着 5:26発 |
| 岡山 | 6:27着 6:34発 |
| 倉敷 | 6:46着 6:47発 |
| 備中高梁 | 7:14着 7:14発 |
| 新見 | 7:43着 7:44発 |
| 米子 | 9:05着 9:08発 |
| 安来 | 9:16着 9:17発 |
| 松江 | 9:33着 9:34発 |
| 宍道 | 9:47着 9:48発 |
| 出雲市 | 10:00着 |
2026年3月14日改正ダイヤ(下り・通常運行)。大阪・三ノ宮は下りでは乗り降りできません。
下りは大阪・名古屋・京都などの大都市を通りますが、深夜帯のため乗り降りはできません。浜松を出ると姫路まで約4時間半、どの駅でも降りられない時間帯が続きます。最新の時刻はJRおでかけネットでご確認ください。
料金|東京〜出雲市
寝台を利用するには運賃+特急料金+寝台料金が必要です。ノビノビ座席は寝台料金が不要で、運賃と指定席特急料金だけで乗車できます。
| 座席 | 内訳 | 合計 |
|---|---|---|
| シングル デラックス (A寝台) | 運賃 12,320円 特急 3,300円 寝台 13,980円 | 29,600円 |
| サンライズ ツイン (B寝台・1人あたり) | 運賃 12,320円 特急 3,300円 寝台 7,700円 | 23,320円 (2人で46,640円) |
| シングル ツイン (B寝台・1人利用) | 運賃 12,320円 特急 3,300円 寝台 9,600円 | 25,220円 |
| シングル (B寝台) | 運賃 12,320円 特急 3,300円 寝台 7,700円 | 23,320円 |
| ソロ (B寝台) | 運賃 12,320円 特急 3,300円 寝台 6,600円 | 22,220円 |
| ノビノビ座席 (指定席) | 運賃 12,320円 指定席特急 3,830円 | 16,150円 |
東京〜出雲市、おとな1人・片道・通常期(2026年3月改定後)。特急料金は閑散期200円引き、繁忙期200円増し、最繁忙期400円増し。
サンライズツインは2人分の運賃・特急料金・寝台料金が必要です(1人で使う場合も特急・寝台料金は2人分)。また、シングルツインを2人で使う場合は、2人目の運賃・特急料金に加えて補助ベッド料金5,500円が必要です。
予約・きっぷの取り方|e5489がおすすめ
寝台券は乗車日の1か月前の10:00に発売されます。予約・購入方法は主に次の3つです。
■ e5489(JR西日本):サンライズのすべての寝台・座席を予約できるネット予約サービスです。今回のサンライズツインもe5489で予約しました。ネットで寝台券を確保したいなら、いちばん有力な方法です。ただし事前に申し込んでも必ず取れるとは限らず、受け取れる場所が限られる点には注意が必要です。
■ みどりの窓口:1階・2階や車端・中央など、細かい部屋の希望を伝えられるのが強みです。ただ近年は窓口の閉鎖・縮小が進んでおり、発売開始の10:00ちょうどに手配してもらう「10時打ち」に対応できる駅は限られてきています。
■ えきねっと(JR東日本):サンライズで予約できるのはノビノビ座席のみで、寝台個室は予約できません。
おすすめ座席|2人旅ならサンライズツイン
- 理由①:ベッドが横並びで、2人で同じ景色を見ながら過ごせる唯一の部屋。寝台料金は1人あたりシングルと同じ7,700円
- 理由②:サンライズツインは1編成4室だけ。取れなければ、補助ベッドで2人利用できるシングルツイン(1編成8室)が次の候補
【部屋・車内設備】全6タイプとシャワー・ラウンジ
シングルデラックス|A寝台・4・11号車

サンライズでいちばん豪華な部屋で、1編成に6室しかありません。洗面台とテーブルがあり、アメニティのほかA寝台専用シャワールームのシャワーカードが付いてくるので、シャワーを確実に使えるのも大きな魅力です。
サンライズツイン|B寝台・4・11号車

サンライズで唯一ベッドが横並びになっている2人用個室です。1編成に4室しかなく、シングルデラックスと並ぶ人気の部屋で、発売と同時に埋まることがほとんどです。
シングルツイン|B寝台・1〜2人用

上段に跳ね上げ式の補助ベッドがあり、1人でも2人でも使える部屋です。1編成に8室あるので、サンライズツインが取れないときの候補になります。下段のベッドは折りたたんでソファにできます。
荷物を置くスペースが狭いことと、上段の窓が天井に向かってカーブしているため人によっては酔いやすいことには注意が必要です。
シングル|B寝台・最も部屋数が多い1人用
サンライズで最も部屋数が多い1人用個室で、1編成に80室あります。2階と1階で車窓の雰囲気が大きく変わります。

2階は窓が天井に向かってカーブしていて開放感があり、高い位置からの車窓を楽しめます。人によっては酔いやすいので注意してください。

1階は線路やホームに近く、スピード感のある車窓が楽しめます。
ソロ|B寝台・3・10号車
寝台料金がシングルより1,100円安い1人用個室で、1編成に20室あります。設備はシングルとほぼ同じですが、より狭く、荷物を置くスペースはほとんどありません。モーターのある車両のため、走行音が気になることもあります。

2階は、立って着替えるときは階段部分に立つ形になります。

1階は上段用の階段が部屋にせり出していて、ベッドがその形に合わせて切り欠きになっています。秘密基地のような雰囲気が独特です。
ノビノビ座席|指定席・5・12号車

ノビノビ座席は指定席扱いのため寝台料金がかからず、サンライズに最も安く乗れる設備です。カーペット敷きの床に横になるスタイルで、隣との仕切りはカーテンと頭部の壁のみ。毛布はありますが枕はありません。横になって眠れることを考えると、コストパフォーマンスは十分です。
ミニラウンジ・自動販売機|3・10号車

3号車と10号車の車端部には、通路を挟んで4席ずつ、計8席のミニラウンジがあります。

自動販売機もありますが、売っているのはソフトドリンクのみ。車内販売はないので、お弁当やお酒は乗車前に駅などで買っておきましょう。
シャワー室・シャワーカード|3・10号車

3号車と10号車には共用のシャワー室があり、シャンプーとボディソープも備え付けられています。

利用には、車内の券売機でシャワーカード(330円・現金のみ)を買う必要があります。枚数がかなり限られていて、東京駅を出る前に売り切れることも珍しくありません。乗車したら、まずシャワーカードを買いに行くのがおすすめです。
なお2026年には、シャワーカードを買い占めて高値で転売する行為が問題になり、JR西日本は券売機に「お一人様1枚限り・転売禁止」の注意書きを掲示しています。
ここからは、実際にサンライズ出雲のサンライズツインに乗車した様子をご紹介します。
【乗車記】東京〜出雲市12時間、夜明けの中国山地を越えて神話の国・出雲へ
※乗車記の時刻は、2026年3月改正前のダイヤ(東京21:50発)で乗車したときのものです。現在の時刻は上の時刻表をご覧ください。
東京駅|9番線に入線するサンライズ出雲号

出発駅の東京駅にやってきました。帰宅ラッシュがひと段落し、ホームの人もまばらになってきた21:00過ぎです。
発車案内には「寝台特急 サンライズ出雲 出雲市行」と「寝台特急 サンライズ瀬戸 高松行」が交互に表示されます。はるか遠くの駅名が並ぶと、それだけでわくわくしますね。

21:16発の品川行 特急「ときわ82号」が出発すると、いよいよサンライズの入線です。21:25、品川方面から回送列車として9番線に入ってきました。
ドアが開いたら、まずは3号車へシャワーカードを買いに直行します。数に限りがあるので、のんびりしていると売り切れてしまいます。

発車まで25分ほどあったので、写真撮影を楽しみます。反対側の8番線ホームからは、前7両分ほどをフレームに収めることができました。

側面には「出雲市」と書かれた幕式の行先表示。少なくなってきた幕式の表示を間近で見られるのも、この列車ならではの楽しみです。

出雲号と瀬戸号の連結部です。左(1〜7号車)が高松行の「サンライズ瀬戸」、右(8〜14号車)が出雲市行の「サンライズ出雲」です。
サンライズツイン|ベッドが並ぶ2人用個室

今回の部屋、サンライズツインです。ベッドが2台横に並んでいて、2人旅にはぴったりの空間です。ベッドの間にはゴミ箱とスリッパがあり、通路側のベッドの壁には荷物スペースもありました。

枕元にはコントロールパネルがあり、照明のスイッチとコンセントが1口あります。2人で使うには少ないので、モバイルバッテリーや複数口の充電器を持っていくのがおすすめです。

毛布と枕は用意されていますが、パジャマ(浴衣)はシングルデラックスだけのアメニティで、サンライズツインなどB寝台にはありません。長時間の乗車になるので、楽な服装で乗るか着替えを持っていきましょう。

21:50、定刻に東京駅を出発。1階の部屋なので、目線はホームとほぼ同じ高さです。速度が上がるにつれて迫力が増していきます。
横浜〜静岡|深夜の東海道を西へ

22:14、最初の停車駅・横浜に到着。ホームで電車を待つ人たちをベッドに座ったまま眺めていると、寝台特急ならではの非日常感があります。反対側には特急「湘南」などで使われるE257系の回送列車も停まっていました。

横浜から1時間ほど走り、23:21にJR東日本とJR東海の境界駅・熱海に到着。2分間の停車で乗務員が交代します。日中は温泉地として賑わう駅も、日付が変わる直前のこの時間は静かです。

沼津・富士と停まり、日付が変わった0:18に静岡に到着。行先表示には寝台特急のシンボル「流れ星」マークが光っています。岡山での切り離しを見届けたかったので、静岡を出たところで寝ることにしました。
浜松を出ると、名古屋・京都・大阪・神戸といった大都市はすべて客扱いをせず、姫路まで走り続けます。豊橋・岐阜・米原・大阪などでは乗り降りできない運転停車があり、夜中に目が覚めたら窓の外を眺めてみるのも楽しいですよ。
岡山|出雲号と瀬戸号の切り離し

6:27、定刻に岡山に到着。ここでサンライズにとって一大イベントが行われます。

東京から一緒に走ってきた出雲号と瀬戸号の切り離し作業です。2つの列車がそれぞれの目的地へ分かれていく瞬間は、乗客だけでなくホームにいる人たちもカメラを構えて大賑わいでした。

6:31、まずはサンライズ瀬戸が瀬戸大橋線経由で高松へ向けて発車。サンライズ出雲も6:34、伯備線経由で出雲市へ向けて定刻に岡山を出発しました。
伯備線|高梁川に沿って中国山地を越える

岡山からは山陽本線をもう少し西へ。6:46に倉敷に到着し、ここから山陽本線と別れて伯備線に入ります。

倉敷を出てしばらくすると、高梁川をまたぐ山陽新幹線の高架と交差します。伯備線は高梁川に沿って中国山地を縦断し、日本海側へ北上していきます。

7:14、備中高梁に到着。伯備線はこの駅まで複線で、ここから先は一部を除いて単線になります。

北へ進むにつれて山が迫り、カーブも急になってきます。東海道を快走してきたサンライズも、この区間では速度を落として慎重に走ります。

江尾駅では、岡山行の特急「やくも8号」と行き違いました(この381系国鉄色は現在は引退しています)。通路側の窓で待ち構えて、その姿をしっかり見届けることができました。

岸本駅を過ぎたあたりで、右側に「伯耆富士」の愛称で知られる伯耆大山が見えると車内放送がありました。
米子〜宍道|朝の宍道湖を眺めて出雲路へ

伯耆大山駅の手前で、右側から鳥取方面の山陰本線が合流します。サンライズは伯耆大山駅を通過し、ここからは山陰本線で終点の出雲市を目指します。

日野川を渡ると、右側の遠くに王子製紙の工場の煙突が見えます。

9:03、境線との乗り換え駅・米子に到着。反対のホームには国鉄型の115系が停まっていました。関東や関西では見かけなくなった115系も、山陰ではまだ現役です。

9:29、島根県の県庁所在地・松江に到着。終点の出雲市まであと少しです。

松江を出ると、右側にしじみの産地として知られる宍道湖が広がります。湖面を眺めているうちに、最後の途中停車駅・宍道に到着しました。
出雲市|神話の国・出雲に到着、12時間の旅の終点

高架線を上がり、9:58、サンライズ出雲は定刻に終点・出雲市駅3番線に到着しました。東京から12時間8分の旅もここで終わりです。
乗ってきた車両は、このあと10:27ごろに西出雲駅に隣接する後藤総合車両所出雲支所へ回送されていきました。
【良かった点・気になった点】
取りにくさと設備の少なさはありますが、それを差し引いても、2人で寝台特急に乗るならサンライズツインがいちばん楽しめる部屋だと感じました。準備さえしておけば、12時間はあっという間です。
【まとめ】サンライズツインで行く出雲の旅
今回は、寝台特急「サンライズ出雲」の2人用個室・サンライズツインの乗車記をお届けしました。夜の東京駅を出発し、目が覚めるとはるか遠くの山陰にいる。この非日常感は、飛行機や新幹線では味わえない寝台特急ならではの醍醐味です。
定期運行の寝台特急は、今やサンライズ出雲とサンライズ瀬戸だけになりました。2026年3月からは東京発が21:26と少し早くなっているので、乗車する際は時刻にご注意ください。機会があれば、ぜひ一度寝台特急の旅に出てみてはいかがでしょうか。
帰りは松江や玉造温泉に1泊してから、特急やくもで岡山へ抜けるルートもおすすめです。やくも10号の乗車記もあわせてご覧ください。