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【乗車記】蒸気機関車が故障 SL冬の湿原号乗車記(釧路→標茶)

2022年4月15日

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みなさんこんにちは、tomotabitripです。

今回は釧網本線の冬季に運行される臨時列車「SL冬の湿原号」の乗車記をお届けします。

本記事の概要

  • SL冬の湿原号とは?
  • SL冬の湿原号の停車駅・時刻
  • 車内の様子
  • DL牽引「SL冬の湿原号」乗車記

旅の参考になれば嬉しいです。

SL冬の湿原号とは

JR北海道の冬季にのみ運行される臨時観光列車で、釧路駅から標茶駅までの48.1㎞を結んでいます。

牽引が蒸気機関車(SL)のC11 171号機というのも特徴です。

停車駅・時刻

釧路東釧路釧路湿原塘路茅沼標茶
標茶行11:05発11:11着
11:12発
11:37着
11:38発
11:56着
11:58発
12:11着
12:12発
12:35着
釧路行 15:42着15:34着
15:35発
15:08着
15:09発
14:38着
14:50発
14:24着
14:25発
14:00発

車内の様子

1・5号車(たんちょうカー)

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1・5号車は2022年の運行より内装がリニューアルされ、窓側を向いた2人掛けのカウンター席と、4人掛けのボックス席からなります。

床、壁面は木目調となり。座席は臙脂色のデザインとなり明るく、落ち着いた感じでした。

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車端部にはとても大きな窓と、壁に寄りかかれるようにクッションが配置されていました。

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壁際にはなんとAC電源が3つもあるスペースがありました。リニューアルした車両だからこその設備!

2号車(カフェカー)

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2号車には車内販売カウンターが設置されていて、お土産や飲食物の販売があります。

この車両は旧型客車スハ44形を改造した車両の為、床は板張り、内装もレトロ感のある車内となっています。

2022年度の運行より車内のリニューアルが実施される予定です。

3・4号車

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3・4号車は14系客車を改造した車両で、通路両側に4人掛けのボックス席が配置されています。

ダルマストーブが設置されていて、車内で購入したスルメなどを焼いて食べることができました。

2022年度の運行より車内のリニューアルが実施される予定です。

SL冬の湿原号乗車記

釧路駅入線の様子

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今回乗車する「SL冬の湿原号」は釧路駅3番線から出発。

この日も札幌駅を発着する列車は全て運休が決まっており、この釧路駅を出発する特急おおぞら号も運休の案内が表示されていました。

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10時38分、釧路運輸車両所より回送列車として入線。

本来ならば「SL」とつくようにC11 171号機が牽引する列車として運行される予定でしたが、試運転時に部品が破損、修繕するも再び破損してしまい運行できない状態に。

その代走としてディーゼル機関車のDE10 1690号機が牽引する列車となり、言わば「DL 冬の湿原号」となりました。

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「釧路驛 湿原の鐘」と合わせて出発準備中のディーゼル機関車を撮影。

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今回、標茶までの座席は今年リニューアルされた「タンチョウカー」の窓を向いたカウンター席を指定しました。

臙脂(えんじ)色のクッションと木目調の床・壁が特徴的です。

2022年時点では1、5号車のみの変更ですが、順次2~4号車もリニューアルする予定とのことで楽しみです。

出発は釧路駅から

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11時05分、列車は時刻通り釧路駅を出発。客車列車ならではのゆっくりとした加速で釧路駅を後にします。

釧路駅を出発するとすぐに釧路川を渡ります。川面には多数の氷が浮かんでいました。

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11時12分、釧路駅を出発して7分で根室本線と釧網本線の分岐駅となる東釧路駅に到着。やはり客車列車だと停車するとき、出発するとき独特な振動を感じられます。

列車は東釧路駅を出ると左へ大きくカーブしながら根室本線と別れ、一路北を目指していきます。

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徐々に沿線からは住宅が消え、木々が目立ってくると釧路川治水のために建設された岩保木水門、その奥には昭和6年に建設されて以来一度も開けられたことのない旧岩保木水門の姿が見えてきます。車内アナウンスではこの水門についての案内もありました。

ここからいよいよ冬の釧路湿原が始まります。

冬の釧路湿原内を走る

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11時38分、釧路駅を出発して33分で釧路湿原駅に到着。

無人駅ですがログハウス風の待合室が特徴的な駅で釧路湿原を見渡せる「細岡展望台」「細岡ビジターズラウンジ」の最寄り駅になっています。

釧路湿原には様々な展望台が設置されていますが、この細岡展望台だけが鉄道で行くことができる展望台です。

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釧路湿原駅を過ぎると、釧網本線は釧路川に沿って走ります。車内では釧路湿原や釧路川に関するアナウンスがあり、要所要所の見どころポイントでは速度を落としてゆっくりと走ってくれました。

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遠くまで続く広い土地、その向こうには雪をかぶった山々、うっすらと見えるひときわ高い山はおそらく阿寒岳かと。本当に素晴らしい景色です。

野生動物との遭遇

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沿線の木々の合間には野生動物の姿もありました。

まず驚いたのがシカの数の多さ。1頭でいるもの、写真のように数頭の群れでいるものも。次に驚いたのが列車が来てもあまり逃げるそぶりを見せないこと。見る方としては良いことですが、鉄道会社としては大変でしょう・・・。

他にもキツネを見ることができましたが、写真には納められませんでした。

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11時58分、釧路駅を出発して53分 塘路駅に到着。

塘路湖では氷結した湖上を歩いたり、ワカサギ釣り等の冬のアクティビティができるようです。

この駅では数名の方が下車していきました。

タンチョウの訪れる茅沼駅

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12時12分、釧路駅を出発して1時間7分 茅沼駅に到着。

昔、水害で営巣地を失ったタンチョウに駅員が餌付けをし始めたことがきっかけで、現在では「タンチョウの来る駅」として知られています。この餌やりの仕事は駅長交代時に引き継ぎ事項として送られ、無人駅となった現在では地元住民によって引き継がれているとのこと。

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駅前には想像以上の数のタンチョウの姿。もちろん列車からは少し離れていますが普通に雪の上を歩いていました。

停車時間はわずかですので車内からその姿を楽しみます。

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慣れている(?)のか、車の側までタンチョウはやってきていました。

タンチョウの姿を後に列車はゆっくりと走りだします。

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先頭車両まで来ると窓からは列車を牽引するディーゼル機関車DE10の姿を間近に見ることができます。車内から牽引機関車の姿を見る機会はあまりないのでこのような所も思い出に。

され、茅沼駅を過ぎると釧網本線は釧路川と離れていきます。列車も釧路湿原という観光地を離れたためか速度を上げ終点の標茶駅をを目指してラストスパートに入ります。

終点 標茶駅到着

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12時35分、釧路駅を出発して1時間30分で終点の標茶駅に到着。

標茶駅に到着後は車内整備のためしばらく1番線に停車していたので、その間に反対側のホームへ移動し写真撮影。

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標茶駅2・3番線ホームにある「標茶驛 ふるさとの鐘」のモニュメントと一緒に撮影。

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標茶駅の入口は雪を積もりにくくさせる北国ならではの三角屋根造り。

冬の湿原号で使われているC11 171号機は1975年まで使用されたのち、この標茶町にある公園で静態保存されていたとのことで、駅には「SLのふるさと」と表記がされていました。

最後に

今回はJR北海道が毎年冬に釧路駅~標茶駅間で運行される臨時観光列車「SL冬の湿原号」の乗車記でした。天気はとても良く沿線に広がる冬の釧路湿原の景色、途中では野生のシカ、タンチョウ、キツネを見ることができとても良い列車旅でした。

2021年度の運行では例年と異なり蒸気機関車ではなく、ディーゼル機関車による列車として運行され、一つ歴史に残るものだったと思います。

ぜひ機会があったら乗ってみてはいかがでしょうか。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

SL復活 「SL冬の湿原号」乗車記はこちら

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