みなさんこんにちは、tomotabitripです。
滝川から富良野・釧路を経由して道東根室までを結ぶ根室本線。支線を含まなければJR北海道の本線の中で一番距離が長く、その距離はなんと423.1 km。
この根室本線全線を乗り通しますが、その第4弾として東鹿越駅から滝川駅までの根室本線の乗車記をお届けします。
今回の区間では2024年4月1日より廃止となる区間が含まれます。
根室本線の各区間の乗車記のリンクはこちら
根室本線とは
滝川から富良野・釧路を経由して道東根室までを結ぶ根室本線。支線を含まなければJR北海道の本線の中で一番距離が長く、その距離はなんと423.1 km。
この根室本線全線を乗り通しますが、その第3弾として新得から東鹿越までの根室本線バス代行区間の乗車記をお届けします。
根室本線の各区間の乗車記のリンクはこちら
今回は根室本線の東鹿越駅~滝川駅間の94.8㎞の乗車記をお届けします。
根室本線 普通列車 乗車記
東鹿越駅から出発
新得駅~東鹿越駅間はバス代行輸送が行われており、この東鹿越駅から再び鉄道での根室本線の旅が再開です。
東鹿越駅は無人駅で改札はなく、待合室から線路を渡りホームへ直接アクセスすることができます。
不通区間である新得方面を見ると、奥の信号機では赤が表示してありました。おそらくずっと赤を表示し続けているのでしょう。
線路には草木が生え、線路は錆付き、もうずっと列車が走ってないことを示していました。
され今回滝川駅まで乗車することになるのは、JR北海道でも徐々に数を減らしつつあるキハ40系気動車 1両編成での運行です。
側面には「東鹿越-富良野-滝川」の行先標(サボ)が差し込まれています。この形式を見られる機会も徐々に減ってきてしまうでしょう。
車内
車内は4人掛けのクロスシートと2人掛け固定式のクロスシート、車端部にロングシートが配置されたセミクロスシート形式でした。
車両は冷房がついていない非冷房車で扇風機のみがついています。窓が開閉可能なので、窓の開け閉めで室温調節が必要です。
運転台(後部側)の写真を撮ってみました。ツーハンドルだったり、ボタンがたくさんあったりと無骨な運転台が渋いです。
2024年3月末で廃止の区間(東鹿越駅~富良野駅)
15:12、列車は時刻通り東鹿越駅を出発。
東鹿越駅を出発してしばらく走ると、空知川に作られたダム湖「かなやま湖」を渡り、すぐに全長2,255mの空知トンネルへと入ります。
この空知トンネルは金山ダム建設によって水没する根室本線を新ルートへ切り替えるために建設されました。
15:22、東鹿越駅を出発して10分で金山駅に到着。
金山駅は相対式ホームで2面2線を有する駅で交換可能な駅です。
ホームに対して退避設備は長く用意されており、かつて根室本線を走っていた列車が長大であったことを感じさせてくれます。
左右に曲がりながら流れる空知川を列車は鉄橋で何度か渡り、川に沿って根室本線は走ります。
15:38、東鹿越駅を出発して26分、途中の新金山に停車しつつ山部駅に到着。
山部駅は2面2線を有する駅で、金山駅と同様に交換設備は長めに用意されていました。
15:44、東鹿越駅を出発して32分で布部駅に停車。
緑色の屋根が特徴的な待合室とホームは構内踏切で結ばれています。1面2線と側線を有しますが、実際に使っているのは1面1線のみ。
下金山駅までは周囲を山に囲まれた中を走ってきましたが、山部駅辺りからは畑や住宅が増えてきて人の生活を感じる景色へと変わってきます。
富良野駅に到着
15:51、東鹿越駅を出発して39分で富良野駅に到着。
富良野駅は根室本線と富良野線の2路線が乗り入れる交通の要衝。また、富良野駅を始発・終着とする列車も設定されており根室本線の拠点駅にもなっています。
富良野といえばラベンダーが有名です。ラベンダーの咲くシーズンになると全国から観光客が訪れ、また札幌と富良野を結ぶ臨時特急フラノラベンダーエクスプレスも運行されています。
今回乗車した際も富良野駅から大勢の乗客があり、富良野~滝川間の需要の多さを感じました。
炭鉱の跡が残る区間
富良野駅を出ると根室本線は左にカーブしながら旭川方面に行く富良野線と別れていきます。
再び根室本線は空知川を渡り、川に沿って走ります。
2017年まで駅だった島ノ下信号場を通過。利用者減少に伴い廃止された駅の一つです。
島ノ下信号場を過ぎると根室本線は全長2,839mの島ノ下トンネルと5,595mの滝里トンネルへ入っていきます。これは滝里ダム建設に伴い根室本線のルート変更によるもので、旧根室本線はダムに沈んでしまっています。
16;16、東鹿越駅を出発して1時間4分で上芦別駅に到着。
上芦別駅では東鹿越行きの列車と行き違いを行いました。今走ってきた線路を逆に向かって走っていく数少ない列車です。
16:21、東鹿越駅を出発して1時間9分で芦別駅に到着。
芦別駅はかつて急行「狩勝」も停車する駅で、現在では根室本線を走る普通・快速を合わせた全ての列車(1日9往復)が停車。
その他、臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」も停車します。
芦別駅は大正~昭和にかけて炭鉱の町として発展してきました。そのため駅構内には石炭輸送を目的とした貨物列車発着する多数の線路がありましたが現在では使用する貨物列車もなく、草に覆われてしまっている様子を見ることができます。
広い駅構内が特徴的!
東鹿越駅を出発して1時間28分で赤平駅に到着。赤平駅では富良野行き普通列車と交換。
赤平も炭鉱の町として発展し、石炭採掘の最盛期では多くの石炭貨物列車が当駅から全国へと石炭を運んでいきました。
芦別駅と同様に貨物線は現在使用されていないため草で覆われてしまっていますが、その名残が現在でも広い駅構内として残っています。
赤平駅は駅舎がとてもお洒落。
全てが駅舎というわけではなく、市民交流センターが併設されているということですが、それでもすごいです。
滝川駅手前で進行方向右側より函館本線と合流します。
終点 滝川駅に到着
16:57、東鹿越駅を出発して1時間45分で終点の滝川駅に到着。
根室本線はこの滝川駅で終わり、乗ってきた列車は折り返し列車として準備を行います。
かつては滝川駅から先、札幌方面へ直通する特急・急行列車などが数多く設定されていましたが現在ではその影はほとんどありません。唯一、臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」のみが函館本線へ直通し札幌へと向かいます。
最後に
今回は根室本線の鉄道での運行区間、東鹿越駅~滝川駅の普通列車の乗車記をお届けしました。
石勝線が開通する前には札幌と釧路・根室とを結ぶ大動脈として旅客・貨物両方で利用されていた路線でしたが、現在でその利用がなくなり滝川駅~東鹿越駅~新得駅間ではローカル線として地域輸送を担うにとどまっています。
2024年3月31日までで富良野駅~東鹿越駅~新得駅間の根室本線は廃止が決定していますので、乗りに行く際には早めに行くことがおすすめです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。