みなさんこんにちは、tomotabitripです。
秋の北海道にだけ姿を現す臨時特急「ニセコ」。 本記事では、2025年9月に運転された特急「ニセコ」に実際に乗車し、札幌から函館まで約5時間半かけて走る函館本線・山線ルートの魅力を詳しく紹介します。
使用車両はJR北海道のキハ261系5000番台「はまなす」編成。 羊蹄山やニセコアンヌプリ、大沼国定公園など、北海道屈指の絶景を車窓から楽しめる、期間限定の特別な列車旅です。
特急「ニセコ」とは?|毎年9月限定で運転される臨時特急
運転概要と車両|2025年は「はまなす」編成で運転

特急「ニセコ」は、毎年9月に期間限定で運転されるJR北海道の臨時特急列車です。
札幌〜函館間を結ぶ定期特急「北斗」が、千歳線・室蘭本線を経由する海沿いルート(苫小牧・東室蘭・長万部)を走るのに対し、「ニセコ」は小樽・倶知安・ニセコを経由する函館本線の山線ルートを走行します。
この山線区間を特急列車で乗り通せるのは、現在では特急「ニセコ」だけ。鉄道ファンはもちろん、観光列車としても高い人気を誇ります。
使用車両|キハ261系5000番台「はまなす」編成の車内
2025年の特急「ニセコ」には、キハ261系5000番台「はまなす」編成が使用されました。

ピンクと白を基調とした上品な外観に加え、車内は暖色系の照明と落ち着いた配色で統一。全席にコンセントを完備し、Free Wi-Fiにも対応しています。


増1号車にはフリースペースが設けられており、4人がけテーブル席や窓向きカウンター席を自由に利用可能。長時間乗車でも快適に過ごせる設備が整っています。

また、特急「ニセコ」の場合には乗車記念ボードが置いてあり、自由に写真撮影ができる様になっていました。
停車駅・時刻(2025年)
| 函館行き | 札幌行き | |
|---|---|---|
| 札幌 | 07:56発 | 19:28着 |
| 手稲 | 08:10着 08:10発 | 19:09着 19:10発 |
| 小樽 | 08:40着 08:43発 | 18:41着 18:43発 |
| 余市 | 09:04着 09:14発 | 18:20着 18:20発 |
| 倶知安 | 09:58着 10:00発 | 17:27着 17:36発 |
| ニセコ | 10:13着 10:23発 | 16:59着 17:14発 |
| 昆布 | 10:33着 10:33発 | 16:48着 16:49発 |
| 黒松内 | 11:09着 11:09発 | 16:11着 16:12発 |
| 長万部 | 11:29着 11:43発 | 15:48着 15:53発 |
| 八雲 | 12:07着 12:08発 | レ |
| 森 | 12:30着 12:31発 | 15:07着 15:08発 |
| 大沼公園 | レ | 14:40着 14:49発 |
| 新函館北斗 | 13:06着 13:07発 | 14:14着 14:15発 |
| 五稜郭 | 13:18着 13:19発 | 14:00着 14:00発 |
| 函館 | 13:23着 | 13:55発 |
北海道新幹線との接続
特急「ニセコ」は、新函館北斗駅で北海道新幹線「はやぶさ」と接続するダイヤが設定されています。
| ニセコ | はやぶさ28号 | はやぶさ11号 | ニセコ | |
|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 07:56発 | 19:28着 | ||
| 倶知安 | 09:58着 10:00発 | 17:27着 17:36発 | ||
| ニセコ | 10:13着 10:23発 | 14:14着 14:15発 | ||
| 新函館北斗 | 13:06着 13:07発 | ⤵︎ | 14:14着 14:15発 | |
| 13:39発 | 13:33着 | ⤴︎ | ||
| 東京 | 18:04着 | 09:36発 |
東京〜倶知安・ニセコ間の所要時間は約7時間30分〜8時間。
倶知安・ニセコまで新千歳空港からバスだと約3時間30分、東京(羽田)からになると約5時間程度かかることを考えると、東京から新幹線経由よりも飛行機での新千歳経由の方が早いかもしれません・・・。
しかしながら新千歳空港経由より時間はかかるものの、乗り換えが1回で済むため、大きな荷物を持った旅行には便利なルートです。
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特急「ニセコ」乗車記|山線を走る秋の臨時列車の旅
札幌駅を出発

出発は朝の札幌駅。 函館行き特急「北斗」が主に使用する4番線や8番線とは異なり、「ニセコ」は2番線からの発車です。小樽方面の列車が発着するホームという点からも、非日常感が漂います。

7時46分ごろ苗穂駅方面から回送列車として入線。「はまなす」編成の外観は鮮やかな「はまなす色」が美しく、朝の光に映えます。

7時56分、定刻どおり札幌駅を発車しました。
札幌〜小樽|石狩湾を望む海沿い区間

手稲駅に停車しながら列車は西へ。 銭函駅を過ぎると、進行方向右側に石狩湾が広がります。銭函~小樽築港間は、函館本線でも特に海に近い区間で、車窓の見どころのひとつです。
小樽から山線へ|非電化単線区間を走る

札幌出発から約40分で小樽駅に到着。 ここから列車は海沿いを離れ、非電化単線の山線区間へと入ります。

途中駅ではH100形気動車との行き違いもあり、ローカル線らしい風景が広がります。

9時04分、余市駅に到着。約10分の停車時間が設けられ、ホームではご当地キャラクター「ソーラン武士」や特産品販売がお出迎えしてくれました。

倶知安まではトンネルと緑が繰り返す静かなルート。特急といってもスピードは控えめで、エンジン音が車内に心地よく響きます。
倶知安〜ニセコ|羊蹄山とニセコアンヌプリの絶景

札幌駅を出発して約2時間、倶知安駅に到着。 短い停車時間ながら、ホームでは特産品販売や事前予約品の受け渡しで賑わいます。
倶知安駅〜ニセコ駅間までの間は「山線」のハイライトともいえる区間。見逃せない景色が始まります。

倶知安駅出発後、進行方向左側には蝦夷富士の名で知られる羊蹄山は姿を現します。

続いて進行方向右側にニセコアンヌプリの姿を見ることができました。

沿線に広がる山々を見ているとあっという間にニセコ駅に到着。
ニセコ駅でも10分の停車時間が設けられていたため、みなさんそれぞれ写真撮影にホームへ。

ニセコ駅では「駅長犬」がお出迎え。特産品の販売もありました!
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ニセコ〜長万部|最大25‰の勾配を下る

ニセコ駅を出ると、列車は最大25‰の急勾配を下りながら長万部方面へ。 蒸気機関車時代には難所とされた区間ですが、現代の車両では力強く走り抜けます。
長万部駅に到着

勾配を下り進行方向左側より海側を経由してきた室蘭本線と合流。長万部駅前も北海道新幹線の工事が進みます。

札幌駅を出発して約3時間30分、長万部駅に到着。険しい峠を越えた函館本線「山線」は長万部駅で終わります。
長万部駅では約15分の停車時間が設けられていました。ご当地キャラクター「まんべくん」がお出迎え、事前予約ではありますが人気の「かにめし」の受け取りなどもありました。

長万部駅からの函館本線は噴火湾に沿って走ります。進行方向右側には穏やかな噴火湾の景色が広がります。
森~大沼|湖と山のラストスパート

森駅を発車すると、列車は駒ヶ岳の東側を回る函館本線本線ルートへ。 この森~大沼間は、列車によって走行経路が異なる珍しい区間でもあります。
「ニセコ」を含む多くの列車は、駒ヶ岳の東側を回る本線ルートを経由しますが、普通列車の一部には西側を通る渡島支線を経由する列車も設定されています。
同じ森〜大沼間でありながら、列車によって異なる風景が楽しめるのも、この区間ならではの特徴です。

進行方向左側には「渡島富士」の愛称で知られる駒ヶ岳の雄姿が広がり、途中の駒ヶ岳駅では札幌行き特急「北斗8号」との行き違いも見られました。

大沼公園駅を過ぎると、列車はいよいよ大沼国定公園の湖畔をかすめる区間へと入ります。
そして大沼駅を過ぎると、進行方向右側に大沼の湖面と駒ヶ岳の雄姿を同時に望むことができ、旅のハイライトとも言える美しい車窓が広がります。
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北海道の玄関口 函館駅に到着

13時08分、札幌駅を出発して5時間11分。若干遅れつつ新函館北斗駅に到着。先述の通り、当駅では東京行き「はやぶさ28号」に乗り換えることができ、倶知安・ニセコ方面から乗り換え1回で東京方面に行くことができます。

最後の途中停車駅、五稜郭駅に停車。向かいのホームには北海道で活躍する貨物用の機関車DF200が貨物列車を率いて停車中。
ここまで来ると終点の函館駅はもう間も無く。乗車中の人たちも徐々に降車の準備を始めていました。

13時25分、特急「ニセコ」は終点・函館駅に到着。 札幌から約5時間30分に及ぶ、秋の北海道を満喫する列車旅となりました。乗ってきた列車は車内清掃・準備を整えたのち折り返し札幌行き「ニセコ」として再び来た道を折り返す列車となります。
まとめ|【2025特急ニセコ乗車記】札幌から函館へ キハ261系「はまなす」編成で走る秋の山線旅
今回は『【2025特急ニセコ乗車記】札幌から函館へ キハ261系「はまなす」編成で走る秋の山線旅』をお届けしました。
普段は普通列車しか走らない札幌駅〜長万部駅の函館本線の山線区間を特急列車で乗り通すことができるのは特急「ニセコ」のみになります。
羊蹄山やニセコアンヌプリ、噴火湾や駒ヶ岳といった北海道の自然の景色を見ることができるほか各駅でのお出迎えや地元特産品の車内販売を始め様々な北海道の景色、食を楽しめる列車でした。
ぜひ、機会があれば乗ってみることをおすすめする列車です。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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