今回は西東京の中心都市となる八王子と群馬県の中心都市を結ぶ八高線の乗車記になります。
ほとんどの区間が単線となり、高麗川駅~倉賀野駅間は関東でも数少ない非電化路線となりディーゼルカーで運転されるようなのんびりとした路線です。
八高線とは
東海道線方面と上越線方面を都心を迂回した軍事輸送や、当時群馬県で生産されていた絹を八高線~横浜線経由で横浜港から輸出するためといった貨物輸送を主な目的として建設された路線でした。
八王子駅~倉賀野駅間92.0㎞の路線ですが、現在ではすべての列車が倉賀野駅から一駅先の高崎駅まで乗り入れています。
1996年と比較的最近まで全線非電化路線だったため、キハ35形、37形などのディーゼルカーが活躍していました。
1996年の八王子駅~高麗川駅間の電化後は、運転系統が分かれ八王子駅~高麗川駅間は電車、高麗川駅~高崎駅間はディーゼルカーでの運転となっています。
八高線乗車記
出発は八王子駅
今回は西東京の中心となる八王子駅から出発になります。
10両編成や12両編成などの長編成が発着する八王子駅から4両編成の八高線が発着します。
八王子駅を出発すると、左に大きくカーブをして中央線と別れて進みます。
八王子駅出発時は4両編成の車内も混んでいましたが、次の北八王子駅に到着すると多くの人が下車していきました。
八王子駅と北八王子駅間にある浅川を渡る鉄橋はガーター橋となっており、遮るものがないので天気が良ければ遠くの山々を見渡すことができます。
しばらく進むと、青梅線・西武拝島線との乗り換え駅となる拝島駅に到着します。
東福生駅を過ぎると在日米軍横田基地の「間」を通ります。
線路の両端はフェンスで仕切られており、フェンスの外側は米軍の土地となっている場所で、こんなところを走るのはこの八高線だけです。
ここには「連合軍第3踏切」と呼ばれる踏切があり、その名の通り米軍関係者しか渡れない踏切もある特別な場所です。
高麗川駅から非電化区間へ
高麗川駅から八高線は非電化区間になります。この非電化区間で活躍しているのがキハ110系200番台が2両~3両編成で活躍しています。
高麗川駅での乗り換えは同一ホーム上で乗り換えできるようになっています。
高麗川から先は気動車での鉄道旅が始まります。関東圏でディーゼルカーが走っている数少ない路線です。
このキハ110系ですが最高速度は100㎞/hとなかなか高性能な車両です。
越生駅を過ぎ始めた頃では線路の両側には畑が広がり始めます。
山と山の間を走ってきた八高線が久々に大きな駅に到着しました。
ここは東武東上線と接続する小川町駅です。
電化されている東武線と非電化のJR八高線の対比が見られる駅になります。
児玉駅ですれ違い
高麗川駅を出発して1時間で児玉駅に到着です。
この駅では上下列車の交換のため停車時間が11分あり、反対側からは高麗川行きの列車が出発していきます。
北藤岡駅から高崎線に合流
八高線の非電化区間もこの北藤岡駅で終わりになり、右側からは複線電化されている高崎線の線路が見えています。
高崎線の車内から見た北藤岡駅はこんな感じになります。
烏川橋梁を渡る。
高崎線に合流した後は倉賀野駅に停車したのち、終点の高崎駅に停車します。
高崎線内ではこれまでと違いディーゼルエンジンをうならせて、最高速度100㎞/hとかなり早く感じる走りをしてくれます。
ちなみに八高線内では最高速度は85㎞/hです。15㎞/hの差しかありませんが、体感としてはかなり違います。
終点高崎に到着
高麗川駅から1時間41分、八王子から2時間33分で終点の高崎駅に到着です。
八高線は倉賀野方が切欠きホームとなっている3番線を使用します。
高崎線・湘南新宿ライン・上野東京ラインを走るE231系・E233系と顔を合わせることになります。
今回の八高線の旅では、特に高麗川~高崎間が関東でも数少ないディーゼルカーでのんびりとしたローカル線を楽しめる路線でした。
最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。