2021年3月13日に実施されるダイヤ改正ではJR各社ともに始発の繰り下げ、終電の繰り上げや減車などがあり大きな改正かと思います。
今回はJR北海道のダイヤ改正について見ていきたいと思います。
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北海道各方面の特急列車の見直し
札幌~函館間
・北斗23号・24号の運転取りやめ
・北斗5号・14号の閑散期の曜日運休(4、10、11月の水・木曜日運休、GWを除く)
・通常運転時の北斗の車両数を7両→5両へ減車(指定席車両2両を減車)
運転取りやめとなる北斗24号の代わりに北斗22号は札幌駅発車時刻を36分繰り下げるため、新函館北斗から最終列車新青森行き「はやて100号」への乗り換えができなくなるとのことです。
札幌~旭川間
・カムイ9号、28号、29号、42号を土休日のみ運転
(お盆、年末年始など利用が多い時期は運転)
旭川~網走間
・大雪1~4号を閑散期の曜日(4、5、10、11月の火・水・木曜日運休。GWを除く)
・オホーツク1~4号は現行通り運転
旭川~稚内間
・サロベツ3・4号を閑散期の曜日(4、5、10、11月の火・水・木曜日)運休
・宗谷とサロベツ1・2号は現行通り運転
札幌~釧路間
・通常運転時のおおぞらの車両数を6両→5両へ減車(指定席車両1両減車)
特急列車についてまとめると以下のようになります。
改正前 | ⇒ | 改正後 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
区間 | 定期 | ⇒ | 定期 | 運転 取りやめ | 閑散期の 曜日運休 | 土休日等 運転 |
札幌~函館 | 24本 | ⇒ | 20本 | 2本 北斗23、24号 | 2本 北斗5、14号 | ― |
札幌~旭川 | 48本 | ⇒ | 44本 | ― | ― | 4本 カムイ9、28、29、42号 |
旭川~網走 | 8本 | ⇒ | 4本 | ― | 4本 大雪1~4号 | ― |
旭川~稚内 | 6本 | ⇒ | 4本 | ― | 2本 サロベツ3,4号 | ― |
札幌圏輸送の見直し
札幌圏輸送では日中・夜間にかけての列車13本を土日運休、7本を運転取りやめ(一部区間運転取りやめ)とするとのことです。
土休日運休
快速「エアポート」
・札幌発新千歳空港行き:70号・88号・202号
・新千歳空港発札幌行き:81号・97号。211号
手稲方面~札幌~江別方面
・6時台1本、7時台3本、8時台1本(計5本)
学研都市線
・2本(7時台)
通勤通学の利用が減少する土休日についてダイヤの見直しを行うそうです。
土休日は観光客の利用もありましたが、現状ではそれも難しいための対応でしょう。
運転取りやめ
札幌~手稲方面:計3本
・札幌発14時台1本
・札幌着16時台・19時台各1本
札幌~千歳方面:計4本
・札幌発11時台、19時台各1本ずつ
・札幌着14時台、22時台各1本ずつ
その他の区間の運転見直し
札幌圏以外の区間では利用客が少なく維持が困難な区間もあり各路線で取りやめとなる列車があります。
函館線(1本)
・旭川発滝川行き(1本)
留萌線(3本)
・留萌発深川行き(2本)
・深川発留萌行き(1本)
根室線(計6本)
滝川~新得間(2本)
・滝川発東鹿越行き(富良野~東鹿越間取りやめ、代行バス2本取りやめ)
・東鹿越発滝川行き(新得発の代行バスも取りやめ)
新得~帯広間(3本)
・帯広発新得行き(2本)
・新得発帯広行き(1本)
帯広~釧路間(1本)
・厚内発釧路行き(厚内~音別間取りやめ)
宗谷線(2本)
・旭川発比布行き(1本)
・比布発旭川行き(1本)
石北線(1本)
・遠軽発生田原行き(1本)
H100形電気式気動車を投入!
室蘭・宗谷・石北線で使用されているキハ40形の一部を新型の「H100形」電気式気動車へ置き換えることで、各路線での速達化をはかるとのことです。
室蘭線
・苫小牧~室蘭間:66本中43本を置き換え。最大11分(平均4分)速達化。
・東室蘭~長万部:20本全て置き換え。最大11分(平均8分)速達化。
宗谷線(旭川~名寄間)
・37本中34本を置き換え。最大31分(平均13分)速達化。
石北線(旭川~上川間)
・23本中2本を置き換え。最大7分(平均5本)速達化。
H100形への置き換えによる速達化が一番大きいのが宗谷線の名寄発旭川行きの以下の列車です。
改正前:名寄発:6:23→旭川着:8:24(2時間01分)
改正後:名寄発:6:45→旭川着:8:15(1時間30分)
もちろん新型車両の導入だけでなく、この区間の宗谷線で廃駅がある影響もあります。
利用客の少ない駅を大幅に廃止!
JR北海道の末端区間の駅では利用客が少ない駅が存在し、以前より少しずつではありますが駅の廃止が実施されてきました。
今回のダイヤ改正では、廃止または自治体への管理へ移行される駅が多くあります。
駅の廃止(18駅)
・函館線(1駅):伊納駅
・宗谷線(12駅):南比布駅・北比布駅・東六線駅・北剣淵駅・下士別駅・
北星駅・南美深駅・紋穂内駅・豊清水駅・安牛駅・
上幌延駅・徳満駅
・石北線(4駅):北日ノ出駅・将軍山駅・東雲駅・生野駅
・釧網線(1駅):南斜里駅
自治体による維持管理へ移行する駅(18駅)
・宗谷線(17駅):蘭留駅・塩狩駅・日進駅・智北駅・恩根内駅・天塩川温泉駅・
咲来駅・筬島駅・佐久駅・歌内駅・問寒別駅・糠南駅・雄信内駅
・南幌延駅・下沼駅。兜沼駅・抜海駅
・石北線(1駅):瀬戸瀬駅
今回の駅廃止の発表では、宗谷線全線で53ある駅のうち約4分の1に当たる12駅が廃止となることが大きなことでしょうか。
まとめ
今回は2021年3月13日に実施されるJR北海道のダイヤ改正でした。
時間短縮など速達化が行われた半面、各路線での運転取りやめ・臨時列車化・廃駅・新型車両による置き換えなど大きな変化となりました。
早くこの状況が改善されればなと思っています。
JR北海道2021年3月13日改正について
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf