みなさんこんにちは、tomotabitripです。
ついに中央線の普通車グリーン車が使用され始めたことで、関東圏の主要な6路線(東海道線、宇都宮線、高崎線、常磐線、総武快速線、中央線)で普通車グリーン車が導入されたことになります。
リクライニングのある普通車グリーン車を利用すれば移動はかなり快適にはなりますが、乗車区間やえきねっと利用によっては特急列車を利用した方が良い場合もあります。
今回は普通車グリーン車と同じ区間を走る特急列車について比較して紹介します。
利用する際どちらが良いかの参考になれば嬉しいです。
普通車グリーン車について
JR東日本の普通列車グリーン車は、東海道線、横須賀線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、上野東京ライン、常磐線、中央線で導入されています。2階建てのグリーン車ではリクライニングシートが備わっており通勤や長距離移動をする際にゆったりと過ごしたい乗客に人気の車両です。
普通列車グリーン車の運行エリア
中央線・青梅線では2025年春のサービス開始までは普通車としてグリーン料金不要で利用することができます。
JR東日本の普通列車グリーン車の運行エリアは上記の図になります。中央線にグリーン車が導入されたことにより東京を中心に6方面(高崎、宇都宮、常磐、横須賀・総武快速、東海道、中央線)全ての路線にグリーン車が走り始めました。
普通列車とはいえ中には湘南新宿ライン、上野東京ラインを経由して前橋〜沼津、宇都宮〜伊東、高萩〜品川等長距離を走る列車があり、乗り換えることなく長距離を移動できる列車もあります。そのような長距離を移動する際にはグリーン車は便利と言えるでしょう。
普通車グリーン車の料金について
普通車グリーン車の料金は距離によって変わります。また、モバイルSuicaやカードタイプのSuica等にグリーン券情報を記録して購入された場合に適用される「Suicaグリーン券」と駅でグリーン券(紙のきっぷ)を購入、または車内でグリーン券を購入場合は通常料金となり、料金が異なるので注意が必要です。
営業キロ | Suicaグリーン料金 | 通常料金 |
---|---|---|
50kmまで | 750円 | 1,010円 |
51〜100km | 1,000円 | 1,260円 |
101km以上 | 1,550円 | 1,810円 |
- 上の表の通りで101km以上になると料金が特に上がるのがポイントです。
同一方向であれば1枚のグリーン券でグリーン車を乗り継ぐことができるのも便利な点です。
料金区分の境界となる50km、100kmの駅について各路線を見てみると以下の表の通りです。中央線についてはグリーン車サービスが始まっていないので目安程度にご覧ください。
路線名 | 50km以下 | 51〜100km | 101km以上 |
---|---|---|---|
東海道線 (東京駅から) | 大船 (46.5) | 湯河原 (99.1) | 熱海 (104.6) |
常磐線 (東京駅から) | 藤代 (49.2) | 岩間 (97.7) | 友部 (104.6) |
総武線 (東京駅から) | 四街道 (46.9) | 干潟 (98.8) | 旭 (103.6) |
横須賀線 (東京駅から) | 大船 (46.5) | 久里浜 (73.3) | ー |
宇都宮線 (東京駅から) | 久喜 (48.9) | 石橋 (95.4) | 雀宮 (101.8) |
高崎線 (東京駅から) | 北本 (46.7) | 新町 (94.5) | 高崎 (105.0) |
中央線 (東京駅から) | 西八王子 (49.8) 羽村 (49.2) | 大月 (87.8) 青梅 (56.0) | ー |
中央線 (新宿駅から) | 高尾 (43.0) 青梅 (45.7) | 大月 (77.5) | ー |
例えば、東海道線の場合、東京駅〜大船駅であれば750円ですが、温泉地で人気の熱海まで行くと1,550円になります。常磐線であれば東京駅〜取手駅間は750円、土浦・石岡駅だと1,000円、友部以遠になると1,550円になります。
特急を利用した方が安くなる場合も!
ここまで普通車グリーン車について紹介してきましたが、普通車グリーン車を利用する前に同じ区間を走る特急列車をチェックするのがおすすめです!
というのも、特急列車の場合えきねっと限定にはなりますが「在来線チケットレス特急券」というのがあり、特急券料金が割引になるきっぷを発売しています。
在来線チケットレス特急券での料金
路線 | 区間 | 主な特急列車名 | トク割料金 | チケットレス特急券 |
---|---|---|---|---|
東海道線 | 東京 - 湯河原 | 踊り子 | 660円 | 920円 |
東海道線 | 東京 - 熱海・伊東 | 踊り子 | 1,020円 | 1,480円 |
常磐線 | 品川・東京・上野 - 水戸・勝田 | ひたち、ときわ | 1,020円 | 1,480円 |
常磐線 | 品川・東京・上野 - 高萩 | ひたち、ときわ | 1,450円 | 2,140円 |
高崎線 | 東京・上野 - 高崎 | 草津・四方 | ー | 1,590円 |
高崎線 | 東京・上野 - 渋川・中之条 | 草津・四万 | 1,220円 | 1,590円 |
総武快速線 | 東京・品川・渋谷・新宿 - 成田空港・空港第2ビル | 成田エクスプレス | 1,120円 | 1,630円 |
総武快速線 | 横浜・戸塚・大船 - 成田空港・空港第2ビル | 成田エクスプレス | 1,550円 | 2,290円 |
総武快速線 | 東京 - 千葉 | しおさい | ー | 660円 |
総武快速線 | 東京 - 上総一ノ宮 | わかしお | ー | 920円 |
中央線 | 東京・新宿 - 大月 | あずさ、かいじ | 660円 | 920円 |
- トク割の在来線チケットレス特急券は「トク割」で示しています。
- 通常料金から100円引きとなった在来線チケットレス特急券の発売もあります。
「チケットレス特急券」、「チケットレス特急券(トク割)」での主な料金は上記の表の通りで、一部では「トク割」の設定がない区間もあります。乗車の際には別途乗車区間の運賃が必要になります。
チケットレス特急券と普通車グリーン車料金の比較
区間 | トク割料金 | チケットレス特急券 | Suicaグリーン車料金 |
---|---|---|---|
東京 - 湯河原 | 660円 | 920円 | 1,000円 |
東京 - 熱海・伊東 | 1,020円 | 1,480円 | 1,550円 |
品川・東京・上野 - 水戸・勝田 | 1,020円 | 1,480円 | 1,550円 |
品川・東京・上野 - 高萩 | 1,450円 | 2,140円 | 1,550円 |
東京・上野 - 高崎 | ー | 1,590円 | 1,550円 |
東京・上野 - 渋川・中之条 | 1,220円 | 1,590円 | ー |
東京・品川・渋谷・新宿 - 成田空港・空港第2ビル | 1,120円 | 1,630円 | 1,000円 |
横浜・戸塚・大船 - 成田空港・空港第2ビル | 1,550円 | 2,290円 | 1,550円 |
東京 - 千葉 | ー | 660円 | 750円 |
東京 - 上総一ノ宮 | ー | 920円 | 1,000円 |
東京・新宿 - 大月 | 660円 | 920円 | 1,000円 |
チケットレス特急券料金と普通車グリーン車の料金設定は上記の表の通り。
Suicaグリーン券が「チケットレス特急券」、「チケットレス特急券(トク割)」の両方より安くなるのは「東京・品川・渋谷・新宿 - 成田空港・空港第2ビル」区間のみで、あとはいずれかかもしくは両方のチケットレス特急券よりもSuicaグリーン券の方が高くなります。
特急と普通車グリーン車の所要時間を比較
ここまで料金についてみてきましたが、所要時間も気になるところ。到着時間が早くなるのは普通列車なのか少し待っても特急列車が良いのかについても見ていきます。
区間 | 特急 | 普通 |
---|---|---|
東京 - 湯河原 | 約75分 | 約110分 |
東京 - 熱海 | 約80分 | 約115分 |
東京 - 水戸 | 約85分 | 約120分 |
東京 - 高萩 | 約110分 | 約190分 |
上野 - 高崎 | 約80分 | 約120分 |
東京 - 空港第2ビル | 約50分 | 約85分 |
横浜 - 空港第2ビル | 約85分 | 約120分 |
東京 - 千葉 | 約25分 | 約45分 |
東京 - 上総一ノ宮 | 約65分 | 約100分 |
新宿 - 大月 | 約65分 | 約115分 |
どの区間も所要時間を比べると普通は特急列車の1.5倍程度の所要時間がかかりることがわかります。
特急列車の時刻にもよりますが、「チケットレス特急券」を使用して特急列車を利用した方が、必ず座席に座れることや速達性に優れるなどの点が優れていそうです。
最後に
特急列車と普通車グリーン車を利用した時の所要時間と料金についてまとめてみました。
区間 | 特急 | 普通 | トク割 | Suicaグリーン料金 |
---|---|---|---|---|
東京 - 湯河原 | 約75分 | 約110分 | 660円 | 1,000円 |
東京 - 熱海 | 約80分 | 約115分 | 1,020円 | 1,550円 |
東京 - 水戸 | 約85分 | 約120分 | 1,020円 | 1,550円 |
東京 - 高萩 | 約110分 | 約190分 | 1,450円 | 1,550円 |
上野 - 高崎 | 約80分 | 約120分 | 1,590円(※) | 1,550円 |
東京 - 空港第2ビル | 約50分 | 約85分 | 1,120円 | 1,000円 |
横浜 - 空港第2ビル | 約85分 | 約120分 | 1,550円 | 1,550円 |
東京 - 千葉 | 約25分 | 約45分 | 660円(※) | 750円 |
東京 - 上総一ノ宮 | 約65分 | 約100分 | 920円(※) | 1,000円 |
新宿 - 大月 | 約65分 | 約115分 | 660円 | 1,000円 |
- 「チケットレス特急券」料金で表示
今回は「普通列車のグリーン車よりも特急列車の方がお得な場合も」についてお届けしました。
乗車区間によっては普通車グリーン車を利用するより特急列車の「チケットレス特急券」、「チケットレス特急券(トク割)」を利用した方が安くなる場合もあります。また、特急列車の方が停車駅が少なく所要時間も短くできるのもメリットと言えるでしょう。
- 青春18きっぷを使用している場合
- 特急が止まらない駅を利用する場合
- 普通車グリーン車が走っていない区間を利用する場合
- チケットレス特急券料金のチケットが完売の場合
- グリーン車を乗り継いで遠くまで移動したい場合
このような場合以外ではチケットレス特急券を使用した特急列車での移動が時間的にも費用的にも良いのかもしれません。
青春18きっぷなど普通列車しか乗れないきっぷで長距離を移動する場合、所要時間がかかりますが101km以上ならば普通車グリーン車は1,550円で一律となるため特急列車よりも出費を抑えることがきます。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。
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