みなさんこんにちは、tomotabitripです。
2024年12月13日、JR各社より2025年3月に行われるダイヤ改正について発表がありました。今回は発表された中から個人的に気になる変更点についてPick Upしてお届けします。
一番最後に発表されたダイヤ改正についてのURLもありますのであわせてご覧ください。
JR北海道
特急「大雪」の廃止、特別快速「大雪」を毎日運転
旭川〜網走間を走る特急「大雪」が2025年3月のダイヤ改正で廃止、快速列車に格下げされます。それに合わせて特急「オホーツク」のダイヤ見直し、特別快速「きたみ」も快速「きたみ」へ変更されます。
快速「きたみ」の運行区間が旭川〜網走へ延長されます。これにより所要時間が約4時間〜4時間30分にわたるロングランの快速列車が誕生します。
下りでは「オホーツク3号」の時刻が2時間繰り上げされ、「大雪」での時刻のようなダイヤで運行され終点の網走には20時台に到着できるようになります。
「オホーツク3号」の時刻が繰り上げられ空いた時間には、特別快速「大雪」が走ることになります。
上りでは「オホーツク2号」が約1時間の繰り下げ、「オホーツク4号」が約3時間繰り上げが行われ札幌到着が20時台になり利便性が上がりそうです。一方「オホーツク4号」が繰り上げられ空いた時間には特別快速「大雪」が運行することになります。
特別快速「大雪」にはH100形2両での運行を予定しているようですが、すでに283系3両に比べ座席数が少ないことが問題になっています。今後の計画ではH100形を改造した長距離用の車両へ変更も計画されています。
ダイヤ改正に伴い札幌方面からの接続は以下を予定しています。
ライラック13号 | 特別快速「大雪」 | カムイ19号 | 快速「きたみ」 | ライラック33号 | 特別快速「大雪」 | |
---|---|---|---|---|---|---|
札幌 | 11:00発 | 13:00 発 | 17:30発 | |||
旭川 | 12:25着 | 12:38発 | 14:25着 | 15:10発 | 18:55着 | 19:05発 |
北見 | 15:40着 | 18:30着 | 22:02着 | |||
網走 | 16:32着 | 19:41着 | 22:54着 |
網走・北見方面からの接続は以下を予定しています。
特別快速「大雪」 | ライラック20号 | 快速「きたみ」 | ライラック13号 | 特別快速「大雪」 | ライラック13号 | |
---|---|---|---|---|---|---|
網走 | 8:04発 | 9:43発 | 17:49発 | |||
北見 | 8:56発 | 10:45発 | 18:41発 | |||
旭川 | 11:51着 | 12:00発 | 13:50着 | 14:00発 | 21:44着 | 22:00発 |
札幌 | 13:25着 | 15:25着 | 23:25着 |
特急「おおぞら」、「北斗」の速達化
札幌〜釧路を結ぶ特急「おおぞら」と札幌〜函館を結ぶ特急「北斗」の一部列車で停車駅の見直しを実施し所要時間の短縮が行われます。
実施されるのは札幌発釧路行きの特急「おおぞら7号」で停車駅のうち追分・新夕張・池田・白糠駅を通過とし札幌〜帯広間を2時間21分(25分短縮)、札幌〜釧路間を3時間54分(31分短縮)で結ぶ最速達列車になります。
この列車では南千歳駅〜トマム駅間の98.6km(1時間1分)、帯広駅〜釧路駅間の128.3km(1時間33分)を途中停車駅無しで走ることになります。
現在の釧路駅で「おおぞら7号」からの接続は釧網本線が18:54(最終 川湯温泉行き)、花咲線が18:59(根室行き最終)なので、もしかするとこのあたりの列車の時刻を繰り上げなど実施されるのかもしれません。
「北斗」で実施されるのは札幌発函館行きの特急「北斗2号」で停車駅のうち伊達紋別・大沼公園・五稜郭駅を通過とし札幌〜函館間を3時間29分(4分短縮)で結ぶ最速達列車になります。
五稜郭駅通過は2013年11月1日以来、12年ぶりに実施されることになります。
石勝線にH100形を導入
今回のダイヤ改正で石勝線の千歳駅〜新夕張駅間にH100形を導入しキハ40・150形全てを置き換えるとのことです。
JR東日本
中央線快速・青梅線でグリーン車サービスの開始
現在はお試し期間として追加料金不要の普通車として使われている中央線快速のグリーン車ですが、2025年3月15日より中央線グリーン車サービスが開始となります。
運行区間は中央線の東京〜大月間と青梅線の立川〜青梅間になります。
料金設定は以下の通り。
Suicaグリーン料金 | 通常料金 | 主な区間 | |
---|---|---|---|
50キロまで | 750円 | 1,010円 | ・東京・新宿〜八王子・拝島 ・新宿〜高尾・青梅 |
100キロまで | 1,000円 | 1,260円 | ・東京〜大月・青梅 ・新宿〜大月 |
中央線特急の見直し、南小谷発着の「あずさ」が廃止
特急「はちおうじ」、「おうめ」の運転取りやめ
新宿〜八王子、青梅間に朝夕に運行されている特急「はちおうじ」、「おうめ」の運転を取りやめます。
これは中央線快速、青梅線でグリーン車サービスの開始によるもので、利用者が分散されることを考えてのものと思われます。
東京発「あずさ」が増発
現在、新宿発となっている特急「あずさ」の一部を新宿発から東京発に変更になります。
東京発になるのは、「あずさ45号」、「あずさ49号」、「あずさ53号」、「あずさ55号」、「かいじ47号」の計5本です。これにより東京駅16時15発以降の特急列車は全て東京始発になります。東京駅からの通勤需要を拾うために設定されたのでしょう。
あずさ45号 | かいじ47号 | あずさ49号 | あずさ53号 | あずさ55号 | |
---|---|---|---|---|---|
東京発 | 1 7:45 | 18:15 | 18:45 | 19:45 | 20:45 |
新宿発 | 18:00 | 18:30 | 19:00 | 20:00 | 21:00 |
甲府着 | 19:31 | 20:11 | 20:32 | 21:30 | 22:36 |
竜王着 | レ | 20:16 | レ | レ | レ |
松本着 | 20:42 | ー | 21:46 | 22:39 | 23:49 |
これは特急「はちおうじ」、「おうめ」の運転終了による線路需要が低下したことで変更可能になったと考えています。
南小谷発着の「あずさ」が見直し
現在、新宿から大糸線の南小谷まで直通する特急「あずさ」が1日1往復運転されていますが、今回のダイヤ改正で運転区間が見直され新宿〜白馬間に運転区間が短縮されます。また上りの「あずさ」は運転時刻が早まります。
【下り:新宿→白馬・南小谷】
改正前 | 改正後 | |
---|---|---|
あずさ5号 | あずさ5号 | |
新宿発 | 8:00 | 8:00 |
松本着 | 10:37 | 10:37 |
白馬着 | 11:42 | 11:40 |
南小谷着 | 11:59 | ー |
【上り:南小谷・白馬→新宿】
改正前 | 改正後 | |
---|---|---|
あずさ46号 | あずさ38号 | |
南小谷発 | 15:00 | ー |
白馬発 | 15:16 | 13:41 |
松本発 | 16:30 | 14:50 |
新宿着 | 19:08 | 17:25 |
白馬は観光地ということもあり、スキーや登山客の利用がありますが、白馬〜南小谷駅はなかなか需要が少ないということでしょう。南小谷まで行く方はその先、JR西日本の大糸線へ乗り継ぐ場合がほとんどでした。
今回の改正で特急「あずさ」を利用して大糸線を乗り通す際には白馬駅と南小谷駅で乗り換える必要があります。
E8系の追加投入でE3系が順次引退
山形新幹線に導入されてきたE8系ですが、2025年3月のダイヤ改正までに9編成を投入し2026年春までにE8系への統一を目指すとのこと。
東北新幹線で300km以上出せるのは宇都宮以北の区間。「つばさ」が全てE8系に置き換えられた場合、東北新幹線内を走る列車は全て300km /hで走れることになります。そうすると最高速度275km /hまでしか出せないE2系はダイヤを組む上で難しい存在になると思われ今後の存続が怪しくなりそうです。
JR東海
のぞみの増発・最終列車の繰り下げを実施
JR東海では早朝・夜間帯の臨時「のぞみ」の増発、最終列車の繰り下げ、運転区間の延長が行われます。
【最終列車の繰り下げ】
臨時のぞみ491号 東京(21:30発)→新大阪(23:54着)
現行では「のぞみ273号」東京(21:24発)→新大阪(23:45着)が最終列車ですが、この6分後に新大阪行きの最終臨時列車が設定されます。これにより東京駅での最終が6分伸びることになります。
【東京発博多行き直通が増設】
臨時のぞみ203号 東京(19:00発)→博多(23:59着)
※通常は定期のぞみ203号として東京(19:00発)→新大阪(21:29着)として運行。
現行では定期「のぞみ59号」東京(18:51発)→博多(23:45着)が博多行きの最終列車になりますが、利用が多いと見込まれる際に定期「のぞみ203号」東京(19:00発)→新大阪(22:29着)を博多まで延長運転して博多(23 :59着)にするとのことです。これにより東京での滞在が9分延長することができるようになります。
「のぞみ」の普通車指定席拡大、自由席削減
現行「のぞみ」では16両中3両が普通車自由席、その他が普通車、グリーン車指定席になっています。自由席車両のうち1両を普通車指定席に変更しより確実な着席サービス提供するとのことです。
改正前 | 改正後 | |
---|---|---|
自由席車両 | 1〜3号車(3両) | 1〜2号車(2両) |
普通車指定席 | 4〜7、11〜16号車 (10両) | 3〜7、11〜16号車 (11両) |
グリーン車指定席 | 8〜10号車(3両) | 8〜10号車(3両) |
年末年始やお盆などではすでに全車指定席としている「のぞみ」ですが、今回の自由席車両減少が進むと、常時全車指定席になるのかもしれません。
JR西日本
万博アクセス輸送でエキスポライナーが設定
2025年に開催される大阪万博への輸送のため新大阪駅から大阪駅を経由して桜島駅まで直通する「エキスポライナー」が運行されます。大阪環状線に直通するということで大阪駅は特急「はるか」や「くろしお」などが発着する地下ホームに発着します。
運行間隔は日中1時間に1本程度を計画されています。
特急「まほろば」が定期化、専用車両が運行開始!
大阪〜奈良間を土休日に臨時列車として運行している特急「まほろば」が2025年3月15日より定期列車になります。さらに専用車両(2編成)の導入が予定されています。
使用車両は北陸方面で主に「サンダーバード」として活躍していた683系2000番台の3両の付属編成を改造した車両とのこと。
定期列車化されるのは3月15日からですが、専用車両が運行開始するのは4月5日からになります。「安寧」と「悠久」の2種類のイメージをした車両が予定されていますが、最初にデビューするのは「安寧」の車両になります。
特急「まほろば」
- 運行日:2025年3月15日以降の土休日
- 時刻:
大阪(9:58発)→奈良(10:57着)
奈良(16:21発)→大阪(17:15着)
(途中停車駅:新大阪・法隆寺) - 編成:3両編成(全車指定席)
JR四国
岡山発着の「うずしお」の廃止
現在、岡山〜徳島を結ぶ特急「うずしお」は1日2往復特急「南風」に併結する形で設定されていますが、今回の改正で岡山発着を廃止し高松発着へ変更になります。これにより「南風」との分割・併結がなくなり、全ての「うずしお」が高松〜徳島間の四国内で完結する特急へ変わります。
ダイヤ改正後は高松駅にて特急「うずしお」と快速「マリンライナー」が接続するようになります。
特急「しまんと」の一部廃止
高松〜高知を結ぶ特急「しまんと」は宇多津、多度津で岡山方面からの特急「南風」と分割・併結する列車があります。今回の改正で分割・併結する特急「しまんと」が廃止され、その代わり「南風リレー号」が設定されます。
特急「剣山」の削減、特急「むろと」廃止
徳島〜阿波池田間の徳島線を走る特急「剣山」の減便、徳島〜牟岐間の牟岐線を走る特急「むろと」の廃止が行われます。
現在、特急「剣山」は徳島発阿波池田行きが6本/日、阿波池田発徳島行きが5本/日運行されていますが、このうち2往復(計4本)が廃止されます。
現在、特急「むろと」は夜間・早朝に1本ずつ運転されていますが今回のダイヤ改正で廃止になります。これにより牟岐線を走る定期の優等列車が姿を消すことになります。
最後に
今回は2025年3月15日に実施されるJR各社のダイヤ改正で気になる内容についてお届けしました。
利用客の減少などにより特急列車の廃止や削減、運転区間の変更、快速への格下げなどが行われる一方で、中央線のグリーン車サービスの開始、大阪万博へむけたエキスポライナーの運行開始、特急「まほろば」専用車両の導入などが行われる改正になるようです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
JR各社からの発表について
JR各社からのダイヤ改正の発表は以下の通りです。(2024年12月13日時点)