みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は、札幌と富良野を乗り換えなしで結ぶ初夏〜秋限定の臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」を紹介します。富良野へ直通する定期列車はなく、毎年6月〜9月の観光シーズンだけ運転される特別な列車です。
筆者は2025年9月に札幌から富良野まで乗車しました。記事の前半では運転日・時刻表・料金・座席など現在の情報を、後半では実際の乗車の様子をまとめています。
この記事でわかること
- フラノラベンダーエクスプレスの運転日・時刻表と停車駅
- 料金と乗車できるフリーパス、全車指定席化後の予約方法
- 使用車両・ラベンダーラウンジと、筆者が利用した座席
- 札幌→富良野の乗車記と、乗って感じた良かった点・気になった点
【フラノラベンダーエクスプレスとは】札幌〜富良野を直通する夏の臨時特急

フラノラベンダーエクスプレスは、JR北海道が毎年6月〜9月に運転する臨時特急です。函館本線・根室本線を経由して、札幌〜富良野間を約2時間で結びます。
富良野へ札幌から直通する定期列車はなく、通常は滝川や旭川での乗り換えが必要です。ラベンダー畑の見頃に合わせて運転されるため、ファーム富田や美瑛方面への観光の足として毎年多くの観光客に利用されています。
【基本情報】時刻表・料金・座席
使用車両|キハ261系5000番台「ラベンダー編成」
使用車両は、2021年にデビューしたキハ261系5000番台「ラベンダー編成」です。ラベンダーをイメージした紫を基調とした外観が特徴の多目的特急車両で、5両編成で運転されます。

1号車のラベンダーラウンジは、乗車券・特急券を持っていれば誰でも利用できるフリースペースです。4人がけのボックス席と窓向きのカウンター席の2タイプがあり、コンセントとWi-Fiも使えます。体調がすぐれないときや授乳に使える多目的室もあります。

2〜5号車の座席はすべてリクライニングシートで、前の席を回転させて4人がけのボックス席にもできます。全車両にコンセントとWi-Fiがあります。
2026年3月のダイヤ改正でJR北海道の在来線特急が全車指定席になり、フラノラベンダーエクスプレスも2026年から全車指定席になりました。筆者が乗車した2025年は、2・3号車が指定席、4・5号車が自由席でした。
なお、車内販売・自動販売機は基本的にありません。飲み物や食べ物は、乗車前に札幌駅の売店やコンビニで用意しておきましょう。
停車駅・時刻表|岩見沢・滝川・芦別の3駅に停車
※2026年の時刻です。最新の時刻はJR北海道の公式サイトなどでご確認ください。
朝に札幌を出て昼前に富良野に着き、夕方に富良野を出て夜に札幌へ戻るダイヤです。富良野での滞在時間は約7時間あるので、札幌からの日帰り観光にも使えます。
例年、ラベンダーが見頃を迎える7月〜8月上旬は毎日運転、8月中旬以降は週末と連休を中心に運転されます。翌年の運転日は、JR北海道の「JRで行く 富良野・美瑛」キャンペーンとして例年春ごろに発表されます。
料金|札幌〜富良野は片道5,440円
グリーン車の設定はなく、全車普通車指定席です。
以前は、札幌〜富良野の往復(自由席)と富良野・美瑛エリアの乗り放題がセットになった「ふらの・びえいフリーきっぷ」がありましたが、2026年の特急全車指定席化に伴い発売を終了しました。かわりに、えきねっと限定の割引「えきねっとトクだ値」が設定されている場合があるので、予約の際にあわせて確認してみてください。
空港から札幌を経由して富良野・旭川方面や道東を数日かけてめぐる旅なら、JR北海道の「きた北海道フリーパス」「ひがし北海道フリーパス」でもフラノラベンダーエクスプレスに乗車できます。
どちらも決められた回数まで、追加料金なしで指定席を予約できます。発売は新千歳空港駅の指定席券売機・話せる券売機のみで、25歳以下向けのU25料金もあります。
ただし、8月10日〜19日はどちらのフリーパスも利用できません。ラベンダーシーズンの後半と重なるので、8月に乗る場合は日程に注意してください。
予約・きっぷの取り方|指定席は1カ月前の10時から
指定席は乗車日の1カ月前の午前10時から、駅のみどりの窓口・指定席券売機・えきねっとで発売されます。えきねっとでは1週間前から事前受付もできます。
全車指定席のため、指定席券がないと乗車できません。ラベンダーが見頃の7月や連休は満席になることもあるので、日程が決まったら早めに予約しておきましょう。
筆者が乗車した2025年9月の日は、1カ月前に予約した時点では空席が目立っていましたが、乗車当日は満席になっていました。予約開始直後は空いていても、直前になって埋まることがあるので、早めに座席を押さえておくと安心です。
筆者が利用した座席|札幌→富良野の進行方向右側
今回、筆者は札幌→富良野の進行方向右側の席を利用しました。札幌を出てしばらくは千歳線との並走区間が続き、岩見沢の手前では右側に室蘭本線の線路が近づいてくる様子が見えました。富良野→札幌の上りに乗る場合は、左右が逆になります。
どちら側の席になっても、1号車のラベンダーラウンジに行けば窓向きのカウンター席から反対側の景色も楽しめます。指定席を確保したうえで、長大直線区間や滝里トンネルの前後など、景色を見たい区間だけラウンジを使うのもおすすめです。
ここからは、実際にフラノラベンダーエクスプレスに乗車した様子をご紹介します。
【乗車記】札幌→富良野、長大直線と根室本線の車窓
※2025年9月に乗車したときの記録です。文中の時刻は乗車当時のもので、2026年とは一部異なります。
出発前|札幌駅9番線ホームへ

今回の旅の出発地、札幌駅にやってきました。9番線ホームの案内板には、今回乗車する「フラノラベンダーエクスプレス」の表示がすでに出ていました。早朝の札幌駅には道内各地へ向かう長距離特急の表示がずらりと並び、旅のワクワク感が高まります。

頭上に並ぶ各列車の乗車口案内板は、最近では数を減らしつつある設備で、JR北海道らしい風景のひとつです。

7時25分、苗穂駅方面から回送列車としてラベンダー編成が入線。ヘッドマークはすでにフラノラベンダーエクスプレス仕様に切り替わっており、朝の光に紫の車体が映えていました。
札幌〜岩見沢|千歳線との並走、やがて広がる田園風景

7時41分、定刻通り札幌駅を出発。北海道新幹線の延伸工事が進む現場を横目に、列車はゆっくりと動き出します。

しばらくは千歳線と函館本線が並走する複々線区間を走ります。隣を行き交う千歳線の電車との並走や追い越しを楽しめる区間で、鉄道ファンには見どころのひとつです。

平和駅を過ぎると千歳線と分かれ、進路を北へとって岩見沢方面へ向かいます。

江別駅を過ぎると車窓は一変し、広大な田畑が広がる北海道らしい田園風景が目の前に広がります。

途中、「鬼滅の刃」とのコラボラッピングを施した789系とすれ違うなど、思わぬ出会いもありました。

夕張川を渡り、進行方向右側に室蘭本線の線路が見えてくると、まもなく岩見沢です。

8時17分、岩見沢駅に到着。岩見沢はかつてばんえい競馬の開催地だったことから、ホームにはばんえい競馬をPRする像が設置されています。
岩見沢〜滝川|JR北海道2位の長大直線を快走

岩見沢を出発すると、引き続き函館本線を北上します。線形が非常によく、エンジンを唸らせながら高速で走り続けます。特に見どころなのが、光珠内駅〜滝川駅間の約24.2kmにわたる直線区間。これはJR北海道で2番目に長い直線です。

この区間では、特急「ライラック」「カムイ」の停車駅である美唄駅・砂川駅を通過します。普段は停まる駅をすっ飛ばしていく感覚は、臨時特急ならではの醍醐味です。

空知川を渡ると、まもなく滝川駅に到着します。ここから先、列車はこの空知川に沿って富良野を目指していきます。
滝川駅|函館本線から根室本線へ乗り入れ

8時44分、滝川駅に到着。ホームにはクルーズトレイン「ロイヤルエクスプレス」が停車中でした。
滝川駅からは函館本線を離れ、根室本線へ入ります。函館本線とは異なり、根室本線では短尺レールが使われているため、車輪が継ぎ目を刻む「ガタンゴトン」という心地よいリズムが足元から響いてきます。長距離特急が行き交う幹線から、ローカル色豊かな路線へ。列車の表情が変わる瞬間です。
滝川〜芦別|炭鉱地帯を走り抜ける

東滝川信号場を通過。2025年3月15日に廃駅となり、信号場へ格下げされた場所です。かつての駅舎はまだ残っており、小さな歴史を感じさせます。

炭鉱の町・赤平駅をゆっくり通過。駅前には、炭鉱で出た石炭ズリを積み上げた人工の山「ズリ山」があり、現在は観光スポットになっています。石炭産業で栄えた空知地方の面影が色濃く残るエリアです。

普段は1両編成の普通列車が行き交うローカル線を、特急車両が走り抜けていきます。
芦別駅|炭鉱遺産が残る空知の要衝

9時9分、芦別駅に到着。赤平と同じく、炭鉱産業で栄えた町です。かつては石炭を積んだ貨物列車が多数発着していた拠点駅で、その名残から駅構内は広く、現在は使われていない留置線が多く見られます。
芦別〜富良野|長大トンネルを抜けて富良野盆地へ

9時10分、芦別を出発。上芦別駅・野花南駅を過ぎると、全長5,595mの滝里トンネル、続いて2,839mの島の下トンネルへと入ります。両トンネルの間は短いシェルターで覆われているため、実質約10kmにわたるトンネル区間を一気に走り抜けることになります。
このトンネルが生まれた背景には滝里ダムの建設があります。空知川沿いを走っていた根室本線の旧線はダム建設で水没することになり、1991年に山側の新ルートへ切り替えられました。そのときに開通したのがこの長大トンネルです。
トンネルを抜けると、いよいよ富良野盆地へ入ります。

2017年に駅の営業を終了し、信号場へ格下げされた島の下信号場(旧島ノ下駅)に運転停車。

ここで滝川行きの普通列車と行き違いを行います。根室本線内で対向列車と行き違ったのは、ここだけでした。

再び空知川を渡り、富良野市街へ入ります。
終点|富良野駅到着

9時42分、終点の富良野駅に定刻通り到着しました。札幌を出てから約2時間、あっという間の旅でした。

向かいのホームには旭川行きの富良野線普通列車が待機中。ファーム富田最寄りの中富良野駅や美瑛駅方面を目指す観光客が、次々と乗り込んでいきました。
富良野駅にて|車両入れ替えの様子

乗ってきたラベンダー編成は、乗客の降車が終わると一旦新得方面へ進み、折り返してホームのない留置線へと静かに収まっていきました。夕方の折り返し札幌行きまで、ここで待機します。

車両が進んだ先は、かつて根室本線が新得・帯広方面へとつながっていた区間です。2024年3月のダイヤ改正で富良野〜新得間が廃止され、滝川〜根室間を結んでいた根室本線はここで分断されました。今では特急車両の入れ替えにだけ使われるこの線路に、かつての幹線の面影を感じます。
【良かった点・気になった点】
普段は特急が走らない根室本線を、特急車両で走り抜けられるのもこの列車ならではの魅力でした。
【まとめ】フラノラベンダーエクスプレスの時刻表・料金と乗車記
今回は、札幌〜富良野を結ぶ臨時特急「フラノラベンダーエクスプレス」の乗車記をお届けしました。
フラノラベンダーエクスプレスはこんな人におすすめ
- 札幌から富良野・美瑛へ乗り換えなしで行きたい人
- ラベンダーの季節に札幌から日帰りで富良野観光をしたい人
- 函館本線の長大直線や根室本線の車窓を楽しみたい人
2026年からは全車指定席になったため、乗車には事前の座席確保が欠かせません。ラベンダーが見頃の7月〜8月上旬は毎日運転されるので、早めに予約して富良野・美瑛観光に利用してみてください。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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