みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は初日の出で有名な「犬吠埼灯台」へのお出かけにあわせて銚子電鉄に乗ってきましたのでその乗車記をお届けします。
銚子電鉄とは
銚子電鉄は銚子市に本社を置く銚子電気鉄道株式会社が運行する鉄道路線です。銚子~外川の間6.4㎞を結ぶ「銚子電気鉄道線」の1路線のみ運行しています。
鉄道の運行費を賄うため「ぬれ煎餅」や「まずい棒」、「駅愛称(ネーミングライツ)」などの販売している限界鉄道として知られています。
先ほども紹介しましたが、銚子電鉄は銚子駅と外川駅間の6.1㎞を22分かけて結んでいる路線で、駅数は全部で10駅です。
銚子電鉄のおとくなきっぷ
1日乗車券(弧廻手形)
銚子電鉄全線が乗り放題になる1日フリーパスです。
発売箇所:仲ノ町、観音、笠上黒生、犬吠、外川(銚子駅は除く有人駅)
値段:大人 700円 小児 350円
割引サービス:
・地球の丸く見える丘展望館 入場割引
大人 420円→370円、小・中学生 200円→180円
・銚子ポートタワー展望室 入場割引
大人 420円→370円、小・中学生 200円→180円
・飯沼観音 圓福寺 吉祥縁起守 引換券
・犬吠駅売店 100円割引(1,000円以上お買い求めの方のみ)
銚子~外川間の片道運賃が350円なので全線を1往復すると「弧廻手形」と同じ料金になります(銚子~犬吠間も片道350円)。
銚子~犬吠・外川間の往復をするのであれば途中で切符を買う手間も省けますし、割引サービスもついていますので「弧廻手形」を買うことをオススメします。
銚子電鉄 乗車記
銚子駅から出発
今回の鉄道旅は総武本線の終点銚子駅から出発です。「弧廻手形」は銚子駅では売っておらず、銚子電鉄車内の車掌でより購入するしかなかったので、有人窓口にてその旨を伝えたら通してくれました。
銚子電鉄のホームはJRの2,3番線のホームの端っこにあります。銚子電鉄のホーム手前には簡易的に乗り換え改札のようになっておりICカードをタッチし出場します。(銚子電鉄ではSuicaなどの交通系ICは使えません)
改札と待合室を兼ねた建物。風車小屋をイメージしたとのことで建物先端には4枚の羽根があったようですが今では取り外されその面影はありません。
銚子駅の愛称は「絶対にあきらめない 銚子」。
今回乗車する電車は3000形という車両。京王電鉄→伊予鉄道に譲渡された後、銚子電鉄に譲渡された車両。改修・改造されているとはいえ製造から約50年程度経っている車両です。
車内に入ると車掌さんが切符の確認・販売をしており、ここで「弧廻手形」を購入しました。
キャラクターグッズが置いてある車内
車内にはキティちゃんのかなり大きなぬいぐるみと、千葉県のマスコット「チーバくん」のぬいぐるみが座席に座っているではありませんか!
1両目はLCCのスプリング・ジャパン広告一色!
スプリング・ジャパンでは銚子電鉄とのコラボ企画で機内販売において「ぬれ煎餅」や「まずい棒」を販売しているとのこと。
キャッチフレーズは「レールを得たスプリング・ジャパン、翼を得た銚子電鉄」。
アニメ「はたらく魔王さま」とのコラボ企画中だったため2両目一面に「はたらく魔王さま」の広告が掲示されていました。
「ぬれ煎餅」、「まずい棒」、「駅愛称(ネーミングライツ)」など様々なものを販売してきた銚子電鉄ですが、売るものが無くなってきたとのことで「音 売ります」とのこと。好きな人にはたまらないものでしょうね!
各駅の愛称が面白い!
車内広告に圧倒されていると気が付いたら出発時間に。10時20分に銚子駅を出発し外川駅への旅がスタート。
ゆっくりした速度で工場の間を走り抜けます。
10時22分、仲ノ町駅(パールショップともえ 仲ノ町)に到着。
ここには駅に隣接して車庫があり、銚子電鉄で使用されている残りの2編成(計4両)が留置されていました。
仲ノ町駅車庫は入場券(150円)を購入し、駅員の許可を得られれば自由に見学することができるようです。今回行くことができなかったのが残念…。
10時24分、観音駅(金太郎ホーム 観音)に到着。
圓福寺にある「飯沼観音」の最寄り駅です。駅名の「観音」は「飯沼観音」が由来なのでしょうか。
写真では取り逃してしまいましたが、洋風の駅舎が特徴的でした。
10時26分、本銚子駅(上り調子 本調子 京葉東和薬品 本銚子)に到着。
24時間テレビの企画でリフォームされた駅舎が建っていました。窓にはステンドグラスが使われているとのこと(写真ではあまりみえませんが…)。
そんな話題性があるためか駅にいる人は多かったですね。
本銚子駅~笠上黒生駅間では両側に生えた木々による「緑のトンネル」を走り抜けます。銚子電鉄でもこの景色を観光スポットにしているようで車内放送でも案内がありましたので見逃すことはないかと思います。
前面展望・後面展望から見ることがオススメです。
唯一の交換駅 笠上黒生駅
10時32分、笠上黒生駅(髪毛黒生)に到着。
この駅は銚子電鉄で唯一上下列車が交換可能な駅です。とはいえ日中は1本の列車が行ったり来たりしているだけなので行き違いは行われません。
上下列車の行き違いが行われるのは朝夕の一部の時間のみ。そして上下列車が行き違いを行う際には今ではほとんど見かけなくなった「タブレット交換」が行われています。
10時33分、西海鹿島駅(見えないことで、未来を拓く アシザワ・ファインテック株式会社 西海鹿島)に到着。
畑の中にに突如現れるように設置されている駅でした。銚子電鉄の駅としては一番新しい駅だそうで1970年に開業。
西海鹿島駅を出てしばらくすると突然車内の電気が消灯!しばらくすると復活という現象が!
電気供給の都合のようでした。特に問題なく走っていたし車内の人も驚いていなかったのでこれも銚子電鉄の「味」として思ってよさそうですね。
10時35分、海鹿島駅(足腰元気☆緩消法 海鹿島)に到着。関東最東端の駅になっているとのことで、ホーム上にはそれを記した碑が建っていました。
実際の最東端地点は海鹿島駅を出発して少しのところにありそうです。
10時37分、君ヶ浜駅(ロズウェル 君ヶ浜)に到着。
不思議な感じで4本の柱が建っていたので理由を調べてみたところ、かつては4本の柱を使い3つのアーチが並ぶイタリア風ゲートが建っていたとのこと。
残念なことに2007年に老朽化を理由にアーチの上層部は撤去され柱のみ残り現在の形になったそうです。
犬吠埼の最寄り 犬吠駅到着
10時40分、犬吠埼灯台や犬吠埼温泉の最寄り駅であるい犬吠駅に到着。愛称は「OTS沖縄ツーリスト犬吠埼温泉 犬吠」です。有名な観光地とのことでほとんどの乗客がこの駅で降りていきました。
犬吠埼灯台へは一度外川駅まで行った帰りに寄りましたので後ほど紹介します。
終点 外川駅に到着
10時42分、銚子駅を出発して22分、6.1kmの銚子電鉄終点 外川駅(ありがとう 外川駅)に到着。
ここまで乗ってきたほとんどの人たちはそれぞれ写真を撮ったり、駅舎内の売店でお土産を買ったりして折り返しの電車で銚子方面へと帰って行ってしましました。
改修は受けていますが、外川駅の駅舎はなんと開業当時の木造平屋建ての建物。銚子電鉄は1923年に開業したので今年で99年間使われていることになりますね!
電車が行ってしまった後の駅には人がいなくなり、天井からは風鈴が吊り下げられ通り抜ける風を受けて心地よい音が建物内に響いていました。
ベンチには座布団が敷かれノスタルジックな雰囲気にあふれています。
駅売店にはお土産もあり「ぬれ煎餅」、「まずい棒」、「銚子電鉄グッズ」の販売もありました。
天井からは外川駅発着する時間と銚子駅で接続するJR線の時刻表が掲げられていました。雰囲気は最高です!
外川駅の機回し線部分には伊予鉄道から譲渡され銚子電鉄で2010年まで現役だった「デハ801」が静態保存されています。
「昭和ノスタルジー館」として使用され2017年に一度塗装修理のため閉館されましたが、修理終了に伴い同年には再び無料開放されました。
私が訪れたときは感染症予防のため閉鎖されており、窓から中をのぞくことしかできませんでした。
犬吠埼灯台を見学
外川駅から再び電車に乗り犬吠埼駅まで戻り「犬吠埼灯台」へ行ってみました。
犬吠駅は毎年「初日の出」客に対応するためにかなり長めのホームになっているのと多客期用の臨時改札が設置されていました。
駅舎内には「ぬれ煎餅」、「まずい棒」をはじめとしたお土産を販売する売店もあります。「弧廻手形」の割引券はこの売店で使うことができます。
さて、駅から犬吠埼灯台へは徒歩約10分程度で着くことができます。犬吠埼灯台は全国に16台しかない登れる灯台のうちの一つです。
風は強かったですが天気がよくとても景色が良かったです。
この後は再び犬吠駅へ戻り、銚子駅に戻り今回の銚子電鉄の旅は終わりになります。
最後に
今回は全長6.1㎞、全区間乗車しても片道約20分という銚子電鉄のゆっくりとしたローカル線旅でした。
鉄道運行のために「ぬれ煎餅」、「まずい棒」などの販売を始めネーミングライツによる愛称の設定等、運行のために何でもやるというのが感じられた銚子電鉄。
往復乗っても約1時間程度ですので、銚子観光に来た際にはぜひ乗ってみてはいかがでしょうか。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。