みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は「夏の臨時列車」で5日間だけ復活した255系を使用した特急「新宿わかしお」のグリーン車乗車記をお届けします。
最後に1編成だけ残る255系が再び房総の地へ戻ってくることになりました。
旅の参考になれば嬉しいです。
255系とは

内房線・外房線用の特急車両として183系の置き換え用として1993年に導入されました。
グリーン車1両を含めた9両固定編成で組まれ全5編成が導入。「Boso View Express」の愛称が付けられ「さざなみ」、「わかしお」に導入されたのち、「しおさい」でも運行を開始し東京から千葉方面への特急の顔として活躍していました。
しかし、房総特急列車が全車指定席化、E257系・E259系への統一に伴い2024年3月16日のダイヤ改正より定期列車より撤退となりました。
その後、5編成あった車両も2024年内に順次廃車・解体が行われ現在では波動用として1編成(Be-03)が残るのみとなりました。
新宿わかしお停車駅・時刻表(乗車時 2025年8月17日)
1号(下り) | 2号(上り) | |
---|---|---|
新宿 | 7:22 発 | 18:23 着 |
錦糸町 | 7:38 着 7:39 発 | 18:03 着 18:04 発 |
船橋 | 7:53 着 7:54 発 | 17:50 着 17:51 発 |
千葉 | 8:06 着 8:10 発 | 17:38 着 17:39 発 |
蘇我 | 8:14 着 8:16 発 | 17:33 着 17:34 発 |
大網 | 8:29 着 8:30 発 | 17:20 着 17:21 発 |
茂原 | 8:37 着 8:37 発 | 17:12 着 17:13 発 |
上総一ノ宮 | 8:44 着 8:44 発 | 17:06 着 17:07 発 |
大原 | 8:55 着 8:55 発 | 16:54 着 16:55 発 |
御宿 | 9:02 着 9:03 発 | 16:47 着 16:47 発 |
勝浦 | 9:09 着 9:10 発 | 16:42 着 16:42 発 |
上総興津 | 9:17 着 9:18 発 | 16:34 着 16:35 発 |
安房小湊 | 9:26 着 9:27 発 | 16:26 着 16:26 発 |
安房鴨川 | 9:36 着 | 16:17 発 |
途中停車駅・停車時刻は上記の表の通り。今回の乗車時での記載のため今後停車駅・時間は変更になる可能性があります。
255系 新宿わかしお 乗車記
新宿駅から出発

7:03 新宿駅 7番線の中央線ホームにやってきました。
早めに着いたつもりでしたが255系はすでに入線済み。ドア扱いもされ乗車可能な状態で停車中でした。(入線の様子を撮れなかったのは残念)。色々調べてみると6:55頃に入線してきたようです。
すでに東京側先頭にはファンの方が多数おりました。

ホーム上部お乗車口案内には普段使われているE257系5両編成のものと今回の255系9両編成用のものが掲示されています。

列車案内板では「安房鴨川」の横にしっかりと指定席グリーン車のマークが表示されていました。E257系の場合だとグリーン車が連結されていないので下の段の「新宿さざなみ」のように行き先の横は空欄になります。

7:22 列車は時刻通り新宿駅を出発。隣の8番線には中央線が入線してきたところでした。
編成全体とグリーン車の様子

255系は9両1編成。グリーン車は4号車に連結されその他は普通車指定席で運行されます。

今回は4号車グリーン車に乗車しました。座席配置は2+2列シート。シートピッチは1,160mmとグリーン車としては一般的な広さ。シートはふかふかでフットレストもあり、足も伸ばせるので快適に過ごせると思います。
かつて喫煙と禁煙を半室で区別していた名残のパーテーションが車内中央部にあるのと、頭上の荷物置きが座席ごとに区切りの目安となる柱が設置されているのが特徴です。
中央線から総武緩行線へ転線

新宿駅を出発してから中央線の線路を走り続けてきましたが、このまま走ると東京駅に着いてしまいます。というわけで、列車は御茶ノ水駅手前のポイントで隣を走る総武緩行線の線路へ転線。

御茶ノ水駅からは基本的には特急列車が走らない総武緩行線を走ります。御茶ノ水駅も内側の総武線の線路を走り通過。

中央線の線路を越え、緑のアーチが特徴的な松住町架道橋を渡り秋葉原駅を通過。特急列車からこの景色が見れるのは「新宿わかしお」、「新宿さざなみ」だけ。

隅田川橋梁をゆっくり通過。
総武緩行線内は全ての列車が各駅停車。途中駅を通過する臨時特急は定期列車の合間を走る関係でゆっくり走りがち。
錦糸町駅手前で総武快速線へ転線

両国駅を過ぎると列車は徐々に減速したのち停車。左手より地下区間から出てきた「成田エクスプレス」と並走。どうやら「成田エクスプレス」を先行させるために停車したようでした。
列車は錦糸町駅手前のポイントで総武緩行線から総武快速線へ転線することになります。

総武快速線の線路へ転線し錦糸町に停車。
総武快速線区間を走行

錦糸町を出発すると間も無く荒川を渡り江戸川区へ。その後は新小岩駅、小岩駅を過ぎ去り、東京都と千葉県の県境となる江戸川を渡り千葉県へと進んでいきます。

錦糸町駅〜千葉駅間は緩行線と快速線の複々線区間。途中では緩行線の電車を追い越していくことがしばしば見られます。

千葉県に入り最初の駅とである市川駅を通過。

7:53 時刻通り船橋駅に停車。

幕張本郷駅〜幕張駅間に広がる幕張車両センターを通過。車両センターにはE257系500番台やE131系など千葉県内を走る車両のほとんどが所属しています。今回乗車している255系も当センター所属です。
ちょうどE257系が構内を移動中でした。
千葉県内の拠点 千葉駅

8:06 千葉駅 5番線に到着。千葉駅では乗務員交代があるためなのか4分間の停車時間がありました。
千葉駅は1〜10番線まであり、外房線・内房線・総武本線・成田線・東金線・総武快速線・総武線各駅停車と県内各方面へ向かう列車の拠点駅ということで大きな駅。

8:10 時刻通り列車は千葉駅を出発。
進行方向右からは京成本線がやってきてしばらく並走する区間になります。今回はちょうど2025年に導入されたばかりの新3200形とすれ違うことができました!

ゆっくりと本千葉駅を通過。すれ違う車両もこれまでのE235系やE231系から209系に変わりました。

蘇我駅到着手前で東京湾沿岸部を走ってきた京葉線が進行方向右側より合流。東京駅を別々の方向に出発した列車が再びこの蘇我駅で合流します。(総武快速線と京葉線)。
外房線区間へ

8:16 時刻通り蘇我駅を出発。駅を出発すると進行方向右側に館山方面の内房線の線路が分かれていきました。「新宿わかしお」は右側にカーブしながらいよいよ外房方面へ向けて走り始めます。
この先、内房線と合流するのはこの列車の終点 安房鴨川駅になります。

誉田駅手前で千葉方面へ向かうE257系の回送列車とすれ違い。「わかしお」で使用後の回送列車だと思います。

外房線に入るとこれまでの沿線の景色から変わり、住宅が減り田畑・林が目立つように。

8:37 茂原駅停車。茂原駅では東京行き 特急「わかしお6号」とすれ違い。茂原駅を出発すると外房(太平洋方面)に向けて走り始めます。
外房線の拠点 上総一ノ宮駅

8:44 上総一ノ宮駅に到着。
外房線は当駅を境に運行系統が分離されており、京葉線・総武快速線の直通列車、外房線・内房線の列車の多くが当駅を始発・終着としています。また、特急「わかしお」の一部も当駅を始発・終着とする列車もあります。
駅から徒歩で約10分程度のところに駅名の由来となった玉前神社(上総国一宮)があります。
上総一ノ宮駅を出発すると隣の東浪見駅までは単線区間になります。

大原駅に停車。大原駅は千葉県の第三セクターいすみ鉄道との接続駅。いすみ鉄道ホームにはキハ20系が留置中。
いすみ鉄道は沿線に咲く菜の花が有名な路線。2〜3月の菜の花の時期には多くの観光客が訪れる路線でした。また上総中野駅で接続する小湊鉄道と合わせて大原駅〜五井駅間の南房総を横断できる路線としても知られています。
しかし、2024年8月に起きた脱線事故の影響で現在では全線で運休。バスによる代行輸送が行われている状態です。

9:09 勝浦駅に停車。上総一ノ宮駅と同様に外房線の拠点駅の一つ。一部の特急「わかしお」を始め普通列車にも当駅を始発・終着とする列車が多数設定されています。構内には留置線も設置されており、この日もE257系が留置中でした。
御宿駅〜勝浦駅間は複線でしたが、勝浦駅〜安房鴨川駅間は再び単線区間になります。
勝浦駅は南房総の観光地の一つ。駅周辺には勝浦中央海水浴場があったり、日本三大朝一の一つ「勝浦朝一」が行われるなど観光地としても知られています。

9:26 勝浦駅を出発してから左側に南房総の海を見ながら、最後の途中停車駅 安房小湊駅に停車。勝浦方面の普通列車と行き違いがありました。
この駅を出発すると終点の安房鴨川駅をもう間も無くです。
終点 安房鴨川駅に到着

9:36 新宿駅を出発して2時間14分。列車は終点の安房鴨川駅2番線に到着。列車は乗客の降車確認後車内清掃したのちに2駅隣の安房小湊駅まで回送され、安房鴨川駅18:23 発 新宿行き特急「新宿わかしお2号」の時間まで留置されます。

房総方面の特急列車としては基本的には見られない9両貫通の編成。駅のホームほぼいっぱいにして停車。
かつては定期列車として当駅にも普通に乗り入れていましたが、現在ではE257系5両または2編成繋げた10両がその役割を引き継いでいます。

踏切が鳴り信号が開通するとミュージックホーンと汽笛を同時に鳴らして勝浦方面へと走り去っていきました。
まとめ|255系 グリーン車 乗車記
今回は『夏の臨時列車で復活 255系新宿わかしおグリーン車乗車記(新宿→安房鴨川)』をお届けしました。
グリーン車は2+2列といえどシートのクッションは厚くシートピッチは広い、フットレストも付いていて快適に過ごせました。
5編成中4編成が既に廃車・解体され1編成が残るのみとなってしまった255系。
今後、255系は185系のように繁忙期には臨時列車としてしばらく運行されるかもしれませんが、晩年の185系との違いは9両編成と長いところ・・・。臨時列車として運行するには長すぎるかもしれません。
2025年「秋の臨時列車」では運行予定はありませんでした・・・。
255系が気になる場合には、臨時列車発表をチェックして早めに乗りにいくのがオススメです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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