みなさんこんにちは、tomotabitripです。
今回は9月に運行された臨時特急ニセコ号に札幌→函館まで乗車してきました。
今年は特急ニセコ号の運用にノースレインボーエクスプレスが入りましたのでその紹介と乗車記をお届けします。
旅の参考になれば嬉しいです。
臨時特急ニセコ号とは
毎年9月に札幌~函館の間を小樽・倶知安・ニセコ・長万部を経由(通称山線区間)して函館まで運行される1日1往復の臨時特急になります。
小樽~長万部間の函館本線(特に長万部~倶知安は1日数本しか走らない)はローカル路線を特急車両が走るのはこの臨時列車のみになります。
函館本線の山線区間では、特急「北斗」が走る海沿いの海線区間と異なり、羊蹄山をはじめ山越え区間の車窓を楽しむことができます。
【運行ダイヤ(2021年)】
特急ニセコは1日1往復となっており、乗車時間は片道5時間43分ととても長いです。
また今回は新函館北斗駅で新幹線との接続が図られ、よりアクセスが良くなっているダイヤとなっております。
・運転日(2021年)
9月4日~6日、9日~20、23日(計16日間)
・料金
乗車券:5,940円 札幌~函館(函館本線経由)
指定席料金:2,950円
・使用車両
キハ183系5200番台(ノースレインボーエクスプレス)
5両編成(指定席3両、自由席2両)
臨時特急「ニセコ」乗車記
札幌駅では慌ただしく出発
朝ラッシュが少し落ち着いた札幌駅2番線に上がると、出発案内板には今回乗車する特急ニセコの表示。特定の座席が使用不可とのことで、その案内もされていました。
札幌駅では特急も普通列車も頭上に乗車位置案内が掲示されています。
今回も特急ニセコ用の乗車位置案内が掲示されていました。2019年までは183系3両編成での運行だったので、4,5両の案内は今回からのために特別に作られたものでしょうか。
7:52、苗穂運転所より札幌駅へニセコ号が回送列車として入線。
出発時間が7:57ということもあり、撮影しているとあっという間に出発アナウンスがはいります。かなり慌ただしい出発に・・・。
特徴的な車内
車内はハイデッカー構造となっており、座席部分は車端部(ドアの場所)より高い位置にあります。
さらに座席は通路より一段高い位置に設置。
観光特急ということで窓は一列ごとに独立しており、大きさもひじ掛けより少し下のところから天井までとかなり大きく、景色が本当によく見えます。
3号車は2階建てとなっており、2階は自由席、1階はラウンジとなっています。
今回乗車した時のラウンジは比較的混雑していたのかなという印象でした。
函館本線を小樽方面へ
7:57、列車は時刻通り札幌駅を発車。
車内放送では「アルプスの牧場」のオルゴールがフルで流れ、列車の紹介とこれから止まる途中停車駅・時刻の案内ありました。
最初の停車駅、手稲に到着。ホーム上では特急ニセコの写真を撮っている方が多く見られました。
札幌市内を抜け、銭函駅を通過すると函館本線は石狩湾の海岸沿いを走るため、進行方向右側では石狩湾を見ることができます。
銭函駅~小樽築港駅間は天気が良いと石狩湾がきれいに見えるのでオススメポイントです。
札幌駅を出発して43分、小樽駅の2番線に到着。小樽駅では4分間の停車となります。札幌~小樽間は定期列車の間を走るため特急列車ですがゆっくりとした走りでした。
参考までに同区間を走るエアポート快速だと35分程度で走るので、それよりもゆっくりでした。
小樽から山線区間へ
小樽駅を出発すると函館本線の「山線」区間(単線・非電化区間)へと入ります。蘭島駅では早速、然別発小樽行きの普通列車との交換のため運転停車をします。
札幌駅を出発して1時間7分、余市駅に到着。余市駅では9分間の停車時間があります。この時間を利用して反対側のホームへ行きノースレインボーエクスプレスの列車の写真を撮影しました。
ホームをつなぐ跨線橋の上から列車を撮影。
9分間の停車時間の間、地元の観光協会によるアップルパイやラムネ・ハイボールの販売もありました。
また、ご当地キャラクターの「ソーラン武士!!」もニセコ号の乗客をお出迎えしてくれました。
余市駅を出ると果樹園や田んぼの中を走ります。
然別駅を過ぎると列車は徐々に山の中へと入っていきます。(銀山駅を通過。)
銀山駅の隣、岩内線が接続していた小沢駅に運転停車。俱知安発小樽行きの普通列車と交換します。
札幌駅を出発して2時間4分、函館本線山線区間の中でも拠点となる俱知安駅に到着。俱知安駅で3分間の停車時間があります。
現在の在来線ホームの設置されているところに新幹線ホームが建設されることに伴い、2021年10月31日に切り替えられる予定になっています。そのためこの在来線ホームに特急ニセコが停車するのも今年限りでした。
新しい在来線ホームは、現在のホームの西側に建設されています。
新しいホームは1面2線の4両編成対応のホームということで、今後の特急ニセコは何両で運転されるのでしょうか…?
倶知安駅~ニセコ駅間では地元の観光協会の方が乗り込み、特産品の車内販売が行われました。今回は飲むヨーグルトを買ってみました。
この他にもフルーツトマトジュースやパウンドケーキなどの販売もありました。
倶知安駅を出ると進行方向左側には羊蹄山が・・・。天気も良く雲もちょうど流れたときだったので山全体を見ることができました。
特急ニセコ号から見たかった景色の一つだったので本当に良かったです。
車内放送でも羊蹄山が見られるという放送がされていました。
札幌駅を出発して2時間20分、ニセコ駅に到着。
俱知安駅より車内販売を担当した地元の観光協会の方に見送られてニセコ駅を出発。
ニセコ駅出発後、進行方向左手には保存されている蒸気機関車の9600形9643号機と奥の建物の中にはニセコエクスプレスで使用されていたキハ183系5000番台の先頭車キハ183-5001が保存されています。また、転車台も保存されているのを見ることができました。
車窓からは蒸気機関車と転車台のみ見ることができます。
札幌駅を出発して2時間32分、昆布駅に到着。昆布駅では5両編成のノースレインボーエクスプレスだとホームの有効長が足りないので1両ドアカットで停車しました。
昆布駅をでると蘭越、目名を通過し山の中へと走っていきます。
札幌駅を出発して3時間10分。熱郛駅を通過して長かった山間部を下り黒松内駅に停車。
この駅でも5両編成のノースレインボーエクスプレスに対してホームの長が足りず最後尾の1両ドアカットを行いました。
長万部駅到着前に進行方向左側から複線の室蘭本線と合流。
長万部駅に到着
札幌駅を出発して3時間30分、函館本線の山線区間が終わり長万部駅4番線に到着。長万部駅では10分間の停車時間があるためホームに降りて写真撮影。
長万部駅では事前予約した人に限り名物の「かなやのかにめし」の販売を行っていました。
10分間の停車ののち、長万部のご当地キャラクター「まんべくん」に見送られて長万部駅を出発。ここから先、函館までは特急北斗も走る函館本線を走ります。
噴火湾沿いを走行
長万部駅から先は内浦湾(噴火湾)沿いに走るので、進行方向左側の景色はこれまでの山の景色と一転して海が広がります。
長万部から先の区間は線形なども良いせいかノースレインボーエクスプレスも100㎞/h越えの特急らしい走りを見せてくれます。
乗車した日はとても天気が良かったので、噴火湾の向こうに駒ケ岳を綺麗に見ることができました。素晴らしい景色!
札幌駅を出発して4時間23分、森駅に到着。
森駅~大沼駅間は大沼公園経由の本線と、渡島砂原駅経由の砂原支線とに分かれています。現在では特急ニセコを含めほとんど列車は本線を経由して走ります。
函館本線は駒ケ岳の麓を走ります。山頂の形が特徴的なため、見える位置が変わると見え方が変わるのが特徴的でした。
駒ケ岳の景色を特急ニセコから見たかったので、綺麗に見ることができて本当に良かったです。
赤井川駅に運転停車。函館発札幌行きの特急北斗11号と列車の交換をします。
赤井川駅を出ると大沼公園駅手前で車窓の両側には大沼と小沼をそれぞれ眺めることができます。大沼の景色です。(進行方向左側大沼、右側が小沼)
大沼駅で運転停車。この駅でニセコ号よりも1時間半以上後の9:28に札幌駅を出発した特急北斗8号に追い抜かされます。
特急列車が特急列車を退避する珍しい光景!
大沼駅からは新函館北斗経由の本線と急勾配を避けるために七飯駅まで急勾配を避けるために建設された藤城支線とに分かれます。
特急ニセコ号は本線を走ります。
大沼駅を出発すると再び小沼が見えてきます。
また小沼の奥には駒ケ岳を望むことができました。車内放送でも小沼を挟んだ駒ケ岳の風景がとても良いということを案内していました。
仁山駅に運転停車をしながら急勾配を下り新函館北斗駅へ向かいます。
木々の間からは北斗市を見ることができました。
新函館北斗駅到着
札幌駅を出発して5時間21分、新函館北斗駅に到着。新函館北斗駅では函館からの普通はこだてライナーの到着待ちの為6分間停車。
今回のダイヤでは新函館北斗駅で13:39東京行きはやぶさ32号へ接続できるダイヤとなっていました。
新函館北斗駅の発車時刻案内板はとても凝っていてニセコ号のマークが表示されます。
終点函館までラストスパート
七飯駅手前で藤城支線が左側より合流してきます。
札幌駅を出発して5時間39分、最後の途中停車駅となる五稜郭へ停車。
五稜郭はかつては江差線、現在では道南いさりび鉄道との分岐駅となっています。
五稜郭を出発すると4分で終点の函館駅。
函館駅到着
函館駅到着直前に「アルプスの牧場」のチャイムが流れ函館駅到着を知らせてくれます。
13:40列車は定刻通り終点の函館駅2番線に到着。札幌駅を出発して5時間43分の長旅は終わりです。
乗客が降りるとノースレインボーエクスプレスは13:58発札幌行きニセコ号として折り返し作業が行われます。
ニセコ号の5分前に出発するキハ261系特急北斗13号札幌行きと合わせて撮ってみました。
反対側のホームに移動して撮影。
ノースレインボーエクスプレスは出発準備が整うと、札幌行き特急ニセコ号として再び約6時間の旅へと出発していきます。
おススメの座席!
・函館行:車両左側(D席)、札幌行:車両右側(D席)
(羊蹄山や噴火湾、駒ケ岳、大沼の景色が見えます)
・函館行:車両右側(A席)、札幌行:車両左側(A席)
(石狩湾や小沼、駒ケ岳の景色が見えます)
最後に
今回はノースレインボーエクスプレスによる臨時特急ニセコ号の乗車記でした。
約6時間の長時間の乗車でしたが、天気が良く見たかった景色全て見れる素晴らしい乗車でした。
また途中の停車駅でホームに出られる程度の停車時間もあり、特に疲れたと感じない旅となりました。
今年のニセコ号の運行は終了しましたが、普段は普通列車しか通らない函館本線の山線区間を特急列車で乗り通すことができるので、ぜひ乗ってみることをオススメします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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